2016年8月20日
BOW WOW デビュー40周年記念ライヴを観に行きました。

で。そこで、

ト・テ・ツ・モ・ナ・イ 光景を体験してしまったので、
これはそのレポートです。


仲良くして頂いている山本恭司さん率いるBOWWOWのデビュー40周年記念となる、この日のスペシャルライヴ。
その“奇蹟”のシーンはライヴ後半、恭司さんを残してバンドメンバーが一旦ステージを去り奏でられる、 ファンならば誰もが知っているお馴染みのギター独奏で起きたのでした。
ボクもこれまでに何度も何度も見せて頂いてきた神業とも言えるこのギター独奏が、

この日はいつもとは違っていたのです!

12歳の時に映画館で観たWood Stock。それはボクの人生を変えたと言っても過言ではない体験だったのですが、その映画の中でジミヘンが弾いた、
ロック史上最高の名演にして伝説となった「星条旗」を知らない人は居ないでしょう。

 

ジミヘンが生前に遺した録音物を手に入る限りカタッパシから聴き漁ったけれど、ボクの神であるジミヘンを以ってして、あのWood Stockの星条旗で起きたマジックを二度と再演できていないので、あれは神様が味方してくれないと起きない奇蹟なんだと、映画を見てから後の40年もの歳月で確信に至っていたのだけれど。

ぬわんと!

この日。恭司さんが、目の前で見せてくれたのです!

トレモロアームとボリュームツマミとピックと指だけを駆使して、小さく唸り始めた弦から出てきた「音程」に瞬時にインプロヴァイズし、次々と繰り返し続けることで、巨大で壮大な風景画を書き上げ、次の瞬間それを壊し、その散らばった破片からもまた新たな世界を創るという。

つまり恭司さんはギターを使ってW空気Wを弾いてみせてくれたのです。

それは人類史上唯一、あのWood Stockの星条旗の中でジミヘンが成した
神様との対話、究極のインプロヴァイズ
(とボクは呼んでいる)と同じモノでした。

音による空気の振動に触発されて楽器から発生する「次の音」を導いて、そこで出てきた音を次々と集めて風景画にしていく。
例えばジミヘンの星条旗を聴いた時に誰もが見えてしまう戦場の爆撃機や、はためく巨大な国旗の映像がそれです。


エレキギター1本で、そんなことって。
12歳当時のボクには人生を奪われるような衝撃だったのですが、それがまさか、この日!

Wood Stockを生で体験できなかった世代に生まれて、もはやそういう音楽がどんどん少なくなっていくこの時代に生きていて、 まさか実体験が出来る日が来るなんて!

もし途中で、ホンのわずかにでもその奇蹟の連鎖が壊れてしまったら。
最初の一音から最後まで、約10分間。ずっと神様が味方してくれる(それを呼び込み続ける)ことがほんとうにできるだなんて!

この日、恭司さんのギター独奏は、
ジミヘンのWood Stock星条旗と並ぶ史上最高のギターソロであり、

今現在。世界一凄いギターソロでした!(断言)

何故ならば、
テクニックを披露する為に用意されたメロディや展開にインプロヴァイズを加えたギターソロ独奏を演じるスーパーギタリストは世界中に沢山いるけれど、神様とインプロヴァイズしあうギターソロで風景を伴う起承転結を構築できるギタリストなんて、他に誰にも居ないから。

いやはや、凄い景色を観てしまった。。。


ちなみにボクが見えた画はですね、(笑)
宇宙までつながるような紺碧の青い空の下、真っ赤な大地の広大なグランドキャニオンみたいな景色の中の崖の淵にひとり立っていて、


こんなカンジ。

フと足元を見たら、ポケットから500円玉がポロリと。
その500円玉は何百メートルもの赤い崖をコロコロと落ちて行ってしまって、もはや見えっこないハズなのに、谷底で太陽の光を反射してキラキラと、ものすごく小さいんだけど光ってる。
うーん、10円や100円じゃなくて500円玉なんで、ちょっと惜しい。。。
と。次の瞬間、谷底の光がどんどん大きくなって崖を凄い勢いでブワーって上がってきて。。。光に包まれた女神が登場!
白い羽根生えてる!しかも凄い美人!で。お決まりの質問。

あなたの落としたのはこの500円玉か、こっちの一万円札か。と。

一瞬のヨコシマな打算が無かったといえばウソになるが、そこは広大な風景の中での美人の前。

「はい、500円。」
と素っ気なく手渡されて。(笑)

で、広大な風景の中に、またひとりぽつんととり残されて、空を見上げて拳 (500円玉) をグッと握りしめつつ、親切にしてもらえて、この景色の中に居られる「いま」こそが幸せなんだなーと。
で、ハタと気づいたら、恭司さんが目の前でギターを弾いていて、それを目を輝かせて見つめる何百人もの人々と同じ空気を吸っていた。っていうカンジでした。

変?(笑)   ですよね。


いま中学生だったら、まちがいなく。
大人になったら山本恭司になりたい!
って作文に書いているくらい、
ほんっっっとうに素晴らしいギターソロでした。


恭司さん、ありがとうございました!


もちろんライヴ本編も素晴らしかったのは語るまでもなく。






≪ 後 書 ≫

ボクの知る限り、プロアマ問わず多くのロックミュージシャンは年齢を重ねるに伴い、原点回帰(レイドバック)という謳い文句を使い、ハードロックから離れて渋いブルースとかに向かうんだけれど、

還暦を過ぎてもファンと歩んだ音楽を変えず、高度な楽器の演奏技術を求められる音楽から退かず(それどころか更に進化し続け)その音楽性故に激しい感情の起伏を求められ、それに追従する体力をも維持し続けなければならないハードロックを演奏し続ける恭司さんは、ほんっとうに凄い!

還暦過ぎて素晴らしいギターを弾くギタリストなら他にもたくさん居るけれど!

みんな歌わないし、
叫んだり走ったりしない!

還暦を過ぎて尚、あれほどの高度な技術を要するギター伴奏を弾きながら、
リードヴォーカリストとして常に歌い、凄まじいギターソロを披露し、
叫び、そして常にアクションを交え、ステージ中を2時間以上走り廻る。

そんなギタリスト、世界中に誰も居ません!

イントロを弾いて歌を歌い、ギターソロを弾く。
直ぐに歌に戻り楽曲と観客の熱をシフトアップさせるべく自身のエネルギーを更に放出させてエンディングまで。

ハードロックに於いて、リードギタリストが緻密なバッキングを弾きながら「歌う」ということは、一瞬たりとも抜く事ができない、常に前を向き続けなければならず、それはネックを見ながらギターだけを演奏するのとは比較にならない凄まじい疲弊を伴うスタイルなのです。
白玉をジャーンとか、コード押さえてチャカチャカ弾きながら歌うのとは次元が違うし、センターで照明と視線を浴びながら実践した経験者にしか理解も想像もできない消耗があるのです。

今現在、地球上に於いて、山本恭司は世界一凄い!

ボクの神であるグランドファンクのマークファーナー (現在66歳) だけが世界で唯一成し遂げ続けているスタイルを、マークファーナーよりも圧倒的に凄まじい演奏技術を持って、常に、更に、磨き続けながら猛追走する恭司さん。

40周年という途方もないキャリアを祝う大勢のファンの前で、人類史上ジミヘンだけにしか出来なかった、まさかの「奇蹟」を披露してくださり、共に歳を重ねながらBOW WOWの音楽を愛し、信じ続けてきたファンに、

特大の“誇り”を与えてくださった恭司さん。

今の山本恭司はほんとうに凄い!
今、世界一凄い!


これは御世辞や思い込みのタグイではありません。

なぜならば、すでに地球はそのことに気付いているから!


じゃなきゃ渋谷にロックの神様は顔出さないでしょ!(≧∇≦)




written by Eiji Farner  

2016.08.21  






Kyoji Yamamoto Maniac



更に。泣きのギターを弾いたら、
山本恭司は世界一凄い。

普通のギタリストはピッキングしてから感情を込めて ビブラートをかけて泣きのフレーズを弾くけれど、 山本恭司の弾く泣きフレーズは、ピッキングする前から泣きの感情を込めている。

一般的に。泣きのチョーキングを2弦でする場合、2弦を弾くピックを 5、4、3弦にこすり当てて、“間を溜める” ことでより効果的に感情をグワっと出すのだけれど、

恭司さんはピッキングより感情が早い!

先に感情が炸裂してているので、時にはバイオリン奏法で、時には小節のアタマを食って、溜めずに前のめりに泣くこともできる。
これ、凄いんです!

それってどう違うかというと、今にも泣き出しそうな幼児と目が合った途端にブワーって泣かれてひぃ〜ってなるのと、
あやそうとしてるのに、泣き声をクイ気味に畳み掛けてくる手のつけられないガキ(たいていどんどん泣き声がでかくなる)に、うわわわわ〜ってなるのとの違い。

恭司さんは早弾きソロの中にまで、このうわわわわ〜ってなる泣きフレーズを織り込んでくるので、聴く側が「な、な、な、泣いている!もう泣いている!泣きやまない!」ってなるんです。

「あ。いま、泣いたね。」っていうのとは、感情レベルが違う。

もちろん間を溜めての泣きフレーズも弾くワケで、この両方を同じバランスで使い分けて“感情をぶつけてくる”という、究極の泣きギタリスト。

そんなの、演奏テクニック的には難しくないから両方やればいいダケじゃん。と思うギタリストさんは分かってないんで一生出来ないですね。
どちらが得意とか、どちらがメインとかではなく、両方を同じバランスで自然体で体現し、総てのフレーズに強烈な感情を込めなければならないんで。


ギター弾ける人はコピーしてみたら気付きますよ。
ゲイリームーアもサンタナも、ああいう風にギターで泣きたければ、弦を弾いてから似せようと意識しながら感情を込めてビブラートをかければいいんだけど、恭司さん風に泣きたければ、弦を弾く前からから

「ああいう感じに泣くぞ」って
感情を高めて目指さないと全く似ない。

弾き始めてからじゃ遅いんですよ。

普通なら部屋で軽い気持ちで好きな泣きフレーズを弾いて悦に入ることができるのに、恭司さんの泣きフレーズはそれができない。
全く違うカンジになってしまうんで悦に入れない。
ちょこっと弾くのにもいちいちグッと感情込めてから弾かないと全く違うイメージになってしまう。

しかも。強烈な指ビブラートと、変幻自在のトレモロアームを使い分け、24フレットまであるギターで更にあらゆるハーモニクスポイントを駆使して、おまけに2音半チョーキングやボリューム奏法までも、それらを飛び道具ではなく“感情”の流れの中に、まるでそこに使うのが決められていたかのように自然に織り込んでくるので、(しかもアドリブで!) もうね。

世界中に泣きのギターの名手はたくさん居るけれど、
泣きのギターを弾いたら、山本恭司は世界一凄い。


真の意味でWeepしてる唯一のギタリスト。
他のギタリストはCryしかできない!
by Rei Atsumi











ボクには真似事すら出来ないコトなので、
これは憶測なんですけど、

フィードバックで“偶発的に”出てきた音を自在に操り奇蹟の世界観を表現できてしまう神業が恭司さんを包む「外側」にある音。と仮定すると、音が出るよりも先に感情が込められていている泣きのギターは恭司さんの「内側」にある音で、恭司さんの弾くギターはその組み合わせによって、時間軸を超えることができちゃってて、なのであっちの世界(神様)とコネクトできちゃうんじゃなかろうか。と。

だって普通は弾いてから、その弾いた音が出るのがギターで、弾くことで感情を表すモノでしょ。

弾く前から、そして弾かずとも勝手に後から出てきたノイズまでも。って、内側と外側で時間軸がコンマ何秒かスリップしてるとしか説明つかないんですよ。

そんなところに到達したギタリストって居る?

まさしく真のオリジネーター!
誰にも真似できない!


ギターという楽器を別次元へ進化させたジミヘンドリックス以来の凄いコトが、実はこの日本で今リアルタイムで起きているんだけど、まだ一部の人しか、もしかしたら昔から恭司さんを見続けている人ほど、そのコトに気付いていないのかもしれない。


いま、山本恭司の弾くギターは、
世界一凄い!


最後に、そんな恭司さんからお預かりした、
この文章を最後まで読んでくれた皆さんへのメッセージです。


僕は、更に進化し続けます。
by Kyoji Yamamoto


ね。世界一凄いでしょ!

この時代に生まれてこれてほんとうに良かった!

 


written by Eiji Farner  

2016.08.22 





Rei Atsumi,   Kyoji Yamamoto,   Eiji




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