TIMチョ&宴ROCKS 誕生

ティム・ボガート布教活動のために、集まった最強メンバーは、

Hard Rock Bass & Vocals鳴瀬“TIMチョ”喜博
Keyboads & Vocals厚見“Kill Whizz”玲衣
Guitars & Vocals北島“JEFF”健二
Drums城戸“KID”紘志
Vocals生沢“AIK”祐一

という日本ロック界を代表する超豪華な面々。各メンバーの紹介は、各人個々のホームページを読んでいただくとして(笑)、このティム・ボガート視線に立ったオタクサイトでは、ファンの誰もが知りたいバンド結成に至るエピソードを暴露してしまいましょう。(なぜなら筆者もファンなんで。)


先ず、先に述べた経緯で、PTA最強タッグの鳴瀬さんと厚見さんが、近所のデニーズで「やっぱティム・ボガートでしょ!」と意気投合されて。(笑) あれもやりたい、これもやりたいと料理そっちのけで曲を選びまくる鳴瀬さんと、冷静にメニューをチョイスしつつ、メンバーは誰がいいかを考える厚見さんの達した答えは一緒でした。(選んだ料理が、ぢゃないですよ。)


最もカクタスのライヴ盤で歌っているヴォーカリストに似ているのは誰か? 最もカクタスのギタリストに似ていて、さらには Beck, Bogert & Appice ま・で・の、ジェフベックに似ているのは誰か?(←「ま・で・の」っていうのがミソ。)

はい。今、ひざをポンと叩いた貴方! さすがです。恐らくカクタスと寝食を共にした筋金入りのティム・ボガート信者とお見受けいたします。

「あれ? このライヴ盤、歌ってるの生沢さん? ギター弾いてるの北島さん?」っていうくらい、この人選は、まさにドンピシャ!( ← って、この表現、古い?)


「ドラムは誰にしよう? 日本のカーマイン・アピスって誰だっけ?」
「城戸っていう未だ20代の若いドラマーが“知り合い”でさ、やりたいって言うんだけど、どうかな?」
「いいじゃないですか。鳴瀬さんの“知り合い”なら、間違いないでしょう。その城戸君でリハしてみましょうよ。」


かくして。歴史に刻まれるべき初めてのリハーサルで顔を揃えた5人のメンバー。その最初の一音が炸裂した瞬間に、取材していた筆者はもう信じられない体験をしたのでした。

「これ、そのまんま、カクタスだ!」

ちなみに筆者は、鳴瀬さんに負けないくらいのカクタス狂なのです。尊敬する鳴瀬さんに恐れ多くて出来なかったけれど、その瞬間、手を握り合い肩を抱き合って「やった! やりました!」って喜びを分かち合いたい衝動に駆られるくらい、恐らく鳴瀬さんも嬉しかったのではないでしょうか。


そして、筆者は初めてお会いした城戸さんのドラムのカーマイン・アピスぶりたるや!
鳴瀬さんも曲が終わった次の瞬間に、

「城戸~! カーマイン・アピスみたいじゃんかー! 最高だよ!」と。

へ?

「あれ? 城戸さんって、鳴瀬さんの御紹介ですよね?」
「そーだよん。ドラム叩いてるのは今日始めて見たんだけどねー。」
「えっ! どんなドラマーか知らなかったんですか!?」
「そーだよん。だから“知り合い”って言ったじゃん。」
「ええーっ!!!(一同爆笑)」
「えーやん。ばっちりアピスみたいだったし。そうだと思ったんだよ!」


得意げにドヤ顔を振りまく鳴瀬さんの振る舞いに、ボクは心の中で叫びました。

ああ。なんて自由奔放な方なんだ!ベーススタイルに例えるなら・・・

まるでティム・ボガートだ!(笑)


こぶしをグッと握り締めつつ、それはここから始まる奇蹟の予感を確実なものとして感じた瞬間でもありました。

「城戸君がスゴいプレイをしたのに、鳴瀬さんがドヤ顔って、それじゃティム・ボガートみたいじゃないですか!」と、爆笑する厚見さん。「鳴瀬さん。今のは褒められたんじゃないですよ。」と、念のために付け加えたのですが、すでに満面の笑みで全く耳に届いていない御様子・・・。で、一言。

「鳴瀬さん? オレのことなら“ティムチョ”と呼んでくれ。」(爆!)

かくして。二日間に渡るリハーサルは、あきらかに演奏より長い爆笑世間話により、何度も何度も途中で学級崩壊しながらも(笑)、完成したバンド・サウンドはハードロック・ファンであれば誰しもが衝撃を受ける凄まじきものとなったのでした。

そしてハタと。ハードロック・ベースの最高峰・ティム・ボガート・スタイルとは、一人の卓越したベーシストの存在だけでなく、そこに最高のミュージシャンが集まらなければ成しえないということを、永年カクタス・BBAを聴きまくってきた筆者は、いまさらながらこのリハーサルで気付いたのでした。それは、鳴瀬さんが単にティム・ボガート節のベースを弾きたかったのではなく、ティム・ボガート・スタイルのハードロック(音楽)を演りたかったのだということに気付いた瞬間でもありました。

21世紀の日本で。
今、目の前で繰り広げられる光景(演奏)こそが、ハードロックの神様が叶えてくれた奇蹟であり、それが “TIMチョ&宴ROCKS” なのです。

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2011/07/16 八王子 XYZ “TIMチョ&宴ROCKS デビュー・ライヴ”