グリーンのメッセンジャーを手に入れて以来、周囲からはアホだのクレイジーだのと揶揄されながらもひたすらグランドファンクの使用機材を求め続け、「これにて完結」と何度もこのサイト上で宣言し続け、「これで最後、もう買わないから」と何度も何度もカミさんを説き伏せ続け、「あの時はホントにそう思ったんだ!」と何度も何度も言い訳を言い続けて来たのですが、いざ本当に、現在判明しているGFR使用機材のほとんどを手に入れる事ができてみたら。。。想定外の事態が。
ちなみに 『想定内』 の問題は、アンプやキーボード類の重さとデカさによる置き場所問題、¥資金難、夫婦仲(すまん)、ヴィンテージにつきまとうメンテナンスの手間と費用etc,
etc, (笑)
ま。かろうじて、それらの局面はギリギリ(?)のラインを維持できているワケですが。。。で、ナニが想定外だったかというと、本人の達成感とは裏腹に、「最近、新ネタの更新が無い」という厳しい叱咤激励?のご意見を多々頂いた事です。
コラ、まだアレを忘れてんぢゃねーのか。アレ無しでGFRコレクション完結しねえだろ。アレが無くっちゃオープニングはどうすんだよ。と。(爆)
で。で。で。でも。前述の『想定内問題』 は、すでにガケっぷちもガケっぷち。かろうじて、「踏み出さない」事によって落ちずに居るような常態ですので、「ならば誰か救いの手を。」などと悶々と思っていたんですが。。。あーっ、もう前置きはいいや。
バレバレてますね。はいはいはいはい。そーですそーです、その通り。
やっちまいましたよ。飛び降りちゃいましたよ。ボクはそーゆーヤツですよ!
だってコレ、“暴走機関車グランドファンクレイルロード” なんだもーん。(だんだん言い分けも幼稚園児レベルになってきたな)
で。遂に最終ウェポン、オルガンの登場です。
まずは生活空間の全てを奪う、明日からどうやって生活するのか途方に暮れるカッチョイイ光景を御覧下さい。
KORG BX-3
どうです。ホレボレします。でしょ。
オルガンが邪魔なんじゃなくてオルガンの後ろのテレビが邪魔なんです。テレビを見る時間があれば手前のオルガンを眺めてればいいんです。目を閉じてテレビの音声だけ聞いていれば映像は見えてくるモンなんです。部屋に居る時は立ってればいいんです。座りたいならトイレにゆけ。オルガンの下をくぐれば、クローゼットから洋服を出すことだって出来るんです。
Coo!かっこ良すぎます。
Footstonpin'
Music
で。このオルガン。「なんだよ、ハモンドB-3ぢゃねえのかよ」と思ったアナタ。ムフ。「ハモンドB-3はどうしても玄関入らねえんだよ!」と、反論したいトコですが(笑)、ちゃあんとコレぢゃなきゃならないマニアックな理由があるのです。
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サカノボルこと25年前。
80年代に突如復活したグランドファンクの日本公演こそが、ボクが始めて生で見たマーク尊師、ドンの姿であり、そのオープニングナンバーこそ、かの名曲「Footstonpin'
Music」だったワケです。
そして、あの日の武道館でマーク尊師が弾いていたオルガンこそが、この KORG BX-3 だったのです。
つまり、マーク尊師の愛用されたキーボード遍歴は、Fender Rhodes ピアノ、Hammond B-3、KORG 01W-FD、そしてこのKORG
BX-3 しかないワケなんです。
現実問題として本気でHammond B-3 となると、家を建て替えて、車も2tトラック(リフト装置付き)に買い替え、毎回4〜5人の屈強な、気のいい“友達”に搬入搬出を手伝ってもらわなければならないワケで、トナレバ、あの日の、BX-3。コレっきゃねえだろ。と。(笑)
乗用車に乗るし、家にも入るし、ひとりでも気合入れれば運べるし。。。。
はい、お気づきになった方、さすがです。
まるで BX‐3 が小さくて軽いかようなイメージでの語り口調に、ボクの人間としての浅はかさがあります。
重さ200kgのB-3と比較すれば、どんなキーボードだって“お手軽”な錯覚に陥るワケです。
このBX-3のサイズは、このサイト上で以前に「最大で最重量」と語ったFender Rhodes ピアノと同じサイズでした。(爆)
いつもお世話になっている鍵盤堂さんの店頭でこのBX-3を見たときは、明らかに小さかったのに、我が家に運び込んだとたん、ふたまわりも膨張しまして。気のせいか重さも増えたような。(家に着くまでに疲れたダケという説もアリ)
鍵盤堂さんには最新のB-3 も置いてあるので、当然サイズ比較して、タシカニ小さかったハズなんですが。
う〜ん、おかしい。。。テカ、恐るべし、オルガンの世界です。
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レスポール買って帰って、ストラトと並べたら思ったより小さかった。という経験はありますが、家に着いたらふくらんでたのはオルガンだけです。
皆さんもお試しください。
で。
なんで置き場所ないのに2段鍵盤タイプを買うかね。と聞こえてきそうなのですが、アノ時代のハードロックファンなら誰もが理解してくださるであろう、これでなければダメだという理由があります!
「だってマークはBX-3なんだもーん。」(by
幼稚園児レベル)
ちなみボク、毎回書いてますが、キーボード、弾けません。(爆)
何番目の白いトコを押すと、アノ曲のイントロの音が出る。くらいのレベルです。
なので、「なぜ2段?」と訊かれれば、
「マークがBX-3だから」と。(爆)
実は以前から欲しいな〜とは思っていたんですが、立ち位置がガケの突端ですから買うつもりはなかったんです。。。それなのに。。。たまたまいつものように(笑)ハードロックキーボーディストのアツミレイグフロスト氏と、いつもの鍵盤堂さんに立ち寄ったら、このBX-3が展示されていて、それをいつものように驚愕のプレイ(ご本人は試奏のつもり)でこすりまくられてシビれてしまったワケなんです。
伏線としては、その前日に氏のライヴに招待して頂き、氏の“本物”の、ハモンド C-3のサウンドをどっぷりと浴びてしまっていたもので。
。。。ビビビって。。。キテしまって。。。ビビビ婚ですわ。
で、翌日。こっそりもう一度見に行ったワケですが、まるで一緒に運んでもらおうとタクランだかのように屈強なDonichi君に同伴してもらったら、彼、ドラマーなんで、ケツを蹴られてしまって、で、気付いたら、いとも簡単にガケから飛んでしまったという、イタシカタない、誰でもそうしてしまうであろう、ヤムにヤマれぬ事情があったのです。。。こんなハズぢゃっ。。。。ビビビビビ。
で、買ってしまったので、早速、氏にご報告の電話をかけたら、いきなり
「おめでとう。買ったんでしょ。」と
完全に行動を見抜かれているし、カミさんは前日の夜「キーボード、買わないよね」と突然切り出してくるし、Donichi君は「買うんだと思ったんで蹴った」とか言ってるし、そんなに「欲しいよ。欲しいよ。」ってオーラ出しまくってたんだろーか。幼稚園児ナミです。
あ。楽器の説明しましょう。
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先日のライヴでも「一番良かった曲は・・・楽器の説明MCでした!」と真顔で賞賛してくださった方が居て、プレイヤーとしては複雑ながらもオタクサイトとしてはホマレでありーの(笑)。
で。で。このBX-3。いわゆる後期モデルなのですが、マーク尊師の使っていらしたのは初期型なのです。
80年代の初期型BX-3は、ハモンド社のトーンホイル方式とは異なる、いわゆる「オリジナルBX-3サウンド」と称賛される個性的なオルガンサウンドで今でも根強いファンが居るそうです。 |
しかし残念ながら21世紀の現在では、修理やメンテナンスをしたくても補修部品が手に入らず、もしもコンディションの良い初期型BX-3に出会えたとしても、鍵盤をグリスして(こすって)弾くのがオルガンですから、修理が出来ないというのは致命傷なワケです。
ボク自身もすでに01Wで80年代キーボードの修理の難しさを身を持って知りましたので、飾っとくダケなら別ですが、ライヴで使おうという魂胆トナレバ、初期型BX-3には触手が動かなかったワケです。
意外なのですが、60年代や70年台のアナリグ・ヴィンテージ・キーボードの方が修理の手段があって、80年代のデジタルキーボードの方が、修理は困難なようなのです。しかも多くの80年代キーボードは、20年経った21世紀に一斉に「寿命」を迎えつつあるようで、バックアップ電源電池の劣化やディスプレイ液晶画面の劣化、鍵盤のセンサー故障などなど、修理困難な状況下にあるようなのです。
で。この“最新”の後期型BX-3。
様々な改良が施され、本当にリアルな「ハモンドサウンド」と、ナント80年代の「BX-3サウンド」の両方を使い分ける事ができる、つまり、オルガンが導入された71年〜76年までのハモンドサウンド・グランドファンクと、81年〜83年までのBX-3サウンド・グランドファンクの両方ができてしまうワケなのです。
ね。これっきゃないでしょ。
もしも本物のB‐3を買ってしまうと、そーゆーワケには行きません。
あっ!・・・・・弾ければ。でした。(爆)
熱心なファンの方はご存知でしょうが、マーク尊師の自伝本で、自宅スタジオの風景写真を見ることができます。
その写真で見るスタジオ内装は、かつて愛用し、今では使わなくなったと思われる愛用のキーボード数台がナント壁に貼り付けてあるのです。
そしてその中央に鎮座しているキーボードこそが、このKORG BX-3なのです。
おそらく70年代にこすりまくったあの巨大なハモンドB-3は手放してしまったと思われますが、BX-3は今でも大切に手元に残されている事からも、マーク尊師の想い入れが伺い知れます。
祝!
これにてマークファーナーコレクションは完結!
打ち止めです。
誰もマニ受けてくださらないんですが。(笑) |