Micro-Frets SIGNATURE
「We're An American Band」のビデオクリップでマーク尊師が持っているのが、
この Micro-Frets SIGNATURE モデルです。
米国のABCテレビで1973年1月19日の深夜に放送された『IN CONCERT』
(1972年12月23日のマジソンスクエアガーデンのライブ)
でもその雄姿が拝めます。
入手した当初の姿はコレ
ポジションマークがシングル・ドットで、
ペグもオリジナルの金属ノブタイプです。
ヘッドには。モデル名の “SIGNATURE” と記されています。
その後、幸運にも憧れのダブルポジションマークのネックを入手しまして、
完璧なMARK仕様 がついに完成しました。
手に入れたこのダブルポジションマークのネックは、
“Hantington” という最上級機種のネックです。
ペグも、マーク尊師と同じパール四角頭ツマミを自作して交換しました。
写真を見ながら同じ形状に作ったら。。。すっごいツマミにくい。(笑)
ツマミがデカすぎて、隣同士カスってしまうので、
上からそーっと2本指でツマまないと、
せっかく調律した隣のツマミに指が当たってしまうのです。(笑)
これが、アメリカンバンドのPVで一瞬映る、マーク尊師のヘッド。
このトーリ、マーク尊師も苦労してます。(笑)
で。よーく見ると、モデル名に、“HANTINGTON” と書いてあります。
トイウコトは!
マーク尊師のギターも、 “SIGNATURE”モデルのボディに、
“HANTINGTON” のネックが装着されているワケです。
でで、いろいろ調べてみたら、マーク尊師が最初に使用したMicro-Fretsは、
“HANTINGTON”だったようなのです。
これがその写真。
ヒゲから判断して、恐らくPHOENIX のレコーディング時でしょう。
これが“HANTINGTON”
恐らく、このギターがキッカケとなり、
メーカーから「シグネーチャーモデル」の話があって、
出来上がったシグネーチャーモデルのネックを。。。
移植交換してしまった!
市販品と同じなのはヤだったんでしょう。
誰も使っていないギターを使う事が、マーク尊師のポリシーなのです!
更によく見ると、ヘッド先端の上部分がパキッっとカケています。
これを真似てボクもカケさせようかとも思ったんですが、
ちょっと気後れして止めました。(笑)
でも、この部分、ぶつけやすいんですよ。なぜかやたらとぶつかるんです。
主にマイクスタンドに。
そのうち本当にカケてしまうかもしれません。
で、このヘッドに張ってあるABAのシールは、
70年代のアメリカンバスケットボールリーグのシールです。
今のNBAみたいな。
これだけは何十年も探してるんだけど見つからない。。。(笑)
I'm Looking for the ABA Badge !!!!
持ってる方がいらっしゃいましたら、ご一報ください〜。
おっと。ABAバッジよりも、フツーの人はこっちに興味持ちますね。
メーカー名の元にもなった、MICRO-NUT はこうなってます。
ゼロフレット側でもイントネーション調律が出来る!
というフレコミなのですが。。。見ての通り、
弦が収まる溝が切って無いので、弦がずれてしまいます。
ローポジションでのチョーキング禁止!
そして、このカッチョいいデザインのトレモロアーム!
かなり大雑把に構造を解説しますと、
Fender Mustang の、ブリッジ下のバネが無くて、
その代わりにGibson SG の板バネと同じような考え方で、
が印刷されている白いプラスチック板が
テイルピース部分を踏ん張ってて。。。
その白いプラスチック板がポロリと落ちないように
白いプラスチックの丸棒が小さい六角ナットで付けてあって、
うーん。。。
がんばったんだけど。。。
Mustangみたいにブリッジを動くようにしないで固定しちゃったので、
あんまり音程変化しなくて
。。。シカモ、たいていの場合。。。
チューニングが戻らない。(笑)
なので、アーミング禁止!
アームの先っちょは木製で、超カッコイイんだけどね。
ナット側のイントネーション微調律に徹底的にこだわったのに、
アームで狂う。(笑)
ローポジションでのチョーキングも禁止。。。
そんなギター、あるかいな。って思うでしょ。
そう思った貴方は、アルバムPHOENIX収録のスタジオ盤
Rock'n Roll Soul を聞いてみてください。
最後のフェードアウトする直前にアームダウンがあります。
その直後に3弦ローポジションでのチョーキングがあります。
直後に、音が消されます。
はい、恐らくチューニングが狂ったのでしょう。(笑)
米国のABCテレビで放送された『IN CONCERT』ライヴ映像でも、
全曲一度もアームを使っていません。
(最後の曲で弦が切れてチューニング保てなくなってますが)
絶対に使わない(使ってはいけない)けれど、
カッコいいんでアームはブラさげておくマーク尊師。
がんばって開発したけど、結局チューニングが狂うMicro-Frets。
いいっ!
(注: 正しい使い方をすればチューニングは狂いません)
他にもアチコチとてもユニークな作りになっていて、
たとえば、ボディは2枚合せになっていて、中はクリ抜かれていて、
セミアコのように生音が鳴るし、
大きなボディサイズからは考えられないくらい超軽量なのです。
このボディ。ぬわんと、
TVにリモコンの電池蓋を外すように、ズルっとずらすとパカっと開きます。
普段はネック付け根部分のネジ1本でズレないよう固定しています。
なので、ネック固定プレートは、ネック用ネジ4本と、そのネジ1本で、
5点止め。
そのうちパカっと開けた衝撃写真を載せます。(笑)
ピックアップは自社製オリジナル。
これまたぬわんと、PUの高さ調整ができません。
弦からけっこう離れているので、出力がFender製の半分くらい。
音色は
MustangのPUに似ていますが鈴の音ような気品があります。
そおいえば、ネックもショートスケールなので、そこもMustangっぽいし、
2PUで、フロントPUがハーモニクスポイントより
センター寄りにずれているのも
Mustang っぽい。
ピックガードはこのように豪華2枚。
このピックガードとコントローラの配置はなかなか秀作です。
ツマミはVol と Toneです。
このツマミ、ぬわんとメッセンジャーのツマミと同じなのです。
同じツマミ屋さんから仕入れていたのかな?
スイッチは下がPUセレクターで、
上が内部のコンデンサーで音色を変えるスイッチ。。。
なんだけど。
あんまり音色が変わらないというか、
誰も気づかないくらいしか変化しないという。(T T)
とりあえず、マーク尊師が下に倒しているので同じにしておけば間違いナシ。
とまあ、
どこもかしこも、最強ユニーク!(≧▽≦)
な、ギターなのです。
そ・し・て、
2004年2月。
マーク尊師からのメッセージが、
このギターに記されました。
これは、東京、名古屋、大阪の来日公演会場に集まった
皆さんへのメッセージです。
Mark Farnerから、全ての日本のファンへ。
My guitar is keepin' the message from Mark Farner
to all the friends in Japan.
裏には最高の演奏とパフォーマンスを披露してくださった
Mark Farner Band のメンバーのサインを書いて頂きました。
こちらのタイプは、“CARIBLA-1” というギターです。
上の“SIGNATURE”がどうしても見つけ出せず、購入しました。
Micro-Frets というギターは、最近のビザールギターブーム以降、
雑誌等で紹介され、ようやく日本でも知られるようになりましたが、
とにかくこの日本では全く楽器屋に売られていないギターでした。
その割には機種も多く、仕様も均一でないために、このギターを入手した当時は、
マーク尊師と似た仕様のモノを捜すことすら困難な状況でした。
マーク尊師のMicro-Fretsの特徴は、
白い 2‐Pick Up 。
f ホールが無い。(これが意外と少ない)
アームが付いてる。
2‐スイッチ、2‐ツマミ。
そして赤。
なのですが、限りなく近い仕様の、このギターを見つけた時は、
飛びついて購入してしまいました。
MicroーFretsの「赤」は、このように木目が透けて見える赤です。
このギターのピックガードは、このように透明。お洒落なロゴ入り。
弦はレスポールのようにココから通します。
純正のペグ。1弦のチューニングしづらさは。。。慣れない。(笑)
シリアルナンバーはネックのジョイントプレートに刻印されています。
ネックを固定するネジは4本です。
5本目のネジは、このギターの場合は、ダミーです。(笑)
上の“SIGNATURE”は、写真のようにボディが前後2枚合せになっていて、
ネックを外した状態で、この5本目のネジを抜くと「ズルリ」と。
TVのリモコンの電池蓋が開くみたいにスライドして、2枚のボディが開きます。
でも、“CARIBLA-1” は、このトーリ。開かない!
一見すると単板ボディのようですが、実は前後ボディを接着しています。
なので、構造やボディの重さは“SIGNATURE”
と変わりません。
なので、5本目のネジはダミーなのです。
どこもかしこも、最強ユニーク!(≧▽≦)
な、ギターなのです。
この“CARIBLA-1”。
実は、現物を全く見ずに、海外からの情報を頼りに、
アメリカの有名な MICRO-FRETS ディーラーから生まれて初めて、
参考書と辞書を片手に、個人輸入して購入したのです。
(当時はそれしか方法がなかったのです)
入手後、そのディーラーからメッセージが届きました。
『このギターは、今まで僕が扱った百台以上ものMicro-Fretsの中で、
間違いなく3本の指に入る最高のミント・コンディションだよ。』
と。
もう、大感激でした。
Special Thanks! Mr.Jim Danz of Great MICRO-FRETS Dealer
ナント、その1年後、上の写真の“SIGNATURE”を見つけ出してしまうのですが、
音はこの“CARIBLA-1”の方が、よりAmerican Band に似ていて、良い音がします。
で、手放せないワケです。
Micro-Frets Catalog
これは大変珍しい Micro-Frets のカタログとマニュアルです。
中には“SIGNATURE”をはじめ、8機種の写真とスペックが紹介されています。
カタログと一緒に写っているのは、有名なMicro‐Frets の調整ナット
「MICRO‐NUT」の調整方法が記載された解説書です。
読んでもさっぱりわからないのですが、要するに
We're An American Band は、このギターで弾け。
と。たぶん書いてあるハズです。
貴重なカタログも、本邦初公開!
アコースティックギター用のPick Upも発売してたのですね。
これは良い音しそう。
アーム無しが、“CARIBLA”、アーム有りが、“CARIBLA-1”
このカタログの“CARIBLA-1”にはFホールが空いてます。
どちらも OUTーPUTジャックがボディサイドにあるので、
メンテナンスを考えると2枚合せのボディが開くハズです。
つまり接着ボディか、開くボディかの見分けは、
OUT-PUTジャックで判別できるワケですね。
(例外ありそうだけど)
カタログモデルとは異なるFホール無しの“CARIBLA-1”
は、
やっぱりレアなのかも!
もしかしたら「開かない接着ボディ」に構造変更して
ボディの鳴りをより良く改良したのかもしれません。
とも思ったのですがっ。
単に製作コスト削減しようとしただけだったりして。(笑)
おっと。大注目の“SIGNATURE”ページのキャッチコピーは、
燦然と、
ARTIST APPROVEDって書いてあります。
当然、マーク尊師の事でしょう!
ネックのポジションマークがやはりシングルです。
ダブルポジション・マークのネックが付いているのは、
上級機種の“HUNTINGTON”と“SPACETONE”だけですね。
このカタログにより、Micro-Frets の事がだいぶ解明できました。
ですが、実物の持つ、あまりもユニークで特別な個性は、、、
このカタログには書いてありませんっ!(≧▽≦)
Sohn's Collection Sohn のMicro-Frets“SIGNATURE” この人も、2本持っています。 上の白いピックガードの茶色いギターのネックは、 ナントマーク尊師の“SIGNATURE” と全く同じ仕様です。 マーク尊師所有の“SIGNATURE”は、前述の通り “HANTINGTON”のネックに交換したニコイチ仕様ですが、 このギターは、ぬわんと、ダブルポジションマークでありながら、 ヘッドには“SIGNATURE”と記されています カタログを見ると“SIGNATURE”にダブルポジションマーク仕様は 存在しませんので、もしかしたらマーク尊師のギターを追う形で メーカーが発売しようとしたプロトタイプ、 もしくは特注品だったのかもしれません。 下の赤い“SIGNATURE”は、 珍しい黒いピックガードが装着されています。 この黒いピックガードが純正品なのか、前オーナーの自作なのか 判別する資料がないのですが、これもカッコイイ。 リアピックアップが交換されているのですが、 これまた丁寧な仕上がりで上手く納まっています。 Great Thanks !!!! Mr.Gilda
from San Diego.
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