Ludwig ティンバレス

これはLudwigのティンバレスです。

鼓笛隊とかラテンとかでケタタマしくカンカン叩きまくるアレです。
これがグランドファンクのナニ?どの曲で使ってるの?と思われる方は、GFRのアルバムを完璧に網羅されている筋金入りのGFRマニアです。

はい。そんな曲はありません。
ならば、なぜ、コレが、しかもマーク・ファーナー・コレクションとして登場したか。というと。
ライヴで使っていたんです。
71年嵐の後楽園球場の写真でも、ドンの赤いドラムセットのハイハット側に置いてあります。

他にも、このティンバレスが置いてあるステージ写真はたくさんあります。
昔は、てっきりドンが、今で言うピッコロスネアみたいにアクセントに使うのか。それにしちゃハイハットの向こうじゃ遠すぎねーか。いやいやドンは身長2メートルくらいありそうだから腕の長さも1メートルくらいあるんじゃねーか。
テコトは、ピッコロスネアじゃなくて、ワンタム・ツーフロアの基本セットに、メロタムとして加えて、スリータム・ツーフロアにしてるんぢゃないのか。いやいやそうだとしたら、フィルを叩くのに、いちいち立ち上がって、叩かなきゃなんねーんぢゃないのか。いや待て。その前に、シンバルスタンドとハイハットが邪魔で、そんなのできたら神技じゃん。って、待て待て。どのライヴ演奏を聴いても、そんなフィル出てこないし、どっからどう聞いてもワンタム・ツーフロアぢゃんっ。

ぢゃ、コレ、なんで置いてあるんだ?と。

そおか。ドンの巨体だと、ワンタムのセットがこじんまり見えるんで、
見た目をハデにする為にチガイナイか。と。
実は長年、そう思っていました。(実話)

で、数年前。(と言っても、まだDVDどころか映像のブートレグなどほとんど無い時代)
アメリカのGFRマニア友達から72年のライヴ映像(TV番組)が送られてきて、アングリ。
なんと、コレを叩いているのは、マーク尊師だったのです。
まあ、考えてみれば座っているドンに叩けるハズもなく、でもなんでアングリしたか。というと、

その怒涛の叩きっぷりが凄まじい!
楽曲ではなく、ドンのドラムソロに、切り込んで行くんです。
そのスティックワークの凄まじさたるや。
元々、マーク尊師は、いわゆるボーイスカウト(アメリカン!)で、
鼓笛隊だったそうで、素人技ではないんです。早い早い。どのくらい早いかというと、

♪=T.N.U.Cのカウントくらい(=だってドラムソロだもん)で、16分音符を叩く。
ライヴアルバムの、T.N.U.C.の、ワン・ツー・スリー・フォー、の中に16発。
で、それを3分間くらい。

これはそこらの素人ドラマーでもできませんよ。

マーク尊師を崇拝し、45歳になってもまだマークファーナーになりたい筆者は、40歳を過ぎてから必死になって歌やハーモニカや鍵盤を練習し、かろうじてGFR楽曲に合わせて音が出せる程度なのですが、このティンバレス怒涛の叩きっぷりだけは、全く。できるようになれそうにもありません。(もちろん必死に練習してますが、なにせ♪=T.N.U.Cの16分は、早すぎる!)

しかも。
恐ろしい事に、マーク尊師のスティックは極太なのです。
これは2004年にマーク尊師が使ったステッックを譲って頂いた“本物”です。

3本のうち、一番右の一本だけ細く見えるスティックは、別に入手したドンの“使用済み”スティック(これも本物)です。
コノトーリ、ドンのスティックと比較しても、なんとマーク尊師のスティックの方が断然太くて重いのです。
ちなみにドンのスティックが細いと思われるのも心外なので、そのまた右のMicro-Fretsのトレモロアーム(←ストラトのアームよりチョイ太い)と比較してください!
こうして見ると、いかにマーク尊師のスティックが太いかお分かりに。。。って、Micro-Fretsのアームの太さを知られてないかっ。しまった。

お。逸れた。
で。この重いスティックで、♪=T.N.U.Cの16分×3分(しかも笑顔)ですよっ。ひー。

考えてみたら、この頃のマーク尊師は、ギター弾いて、歌って、暴れて、詩を書いて、作曲して、ハーモニカも吹いて、ピアノも弾いて、オルガンも弾いて、そのうえティンバレスも叩きまくっていたワケです。
そのどれもが、個性的なオリジナルスタイルを誇り、しかもどれもがやたら上手い。
そこらのヴォーカリストより、そこらのオルガン奏者より、そこらのドラマーより、どれもが上手い。
この頃のブートレグを聞くと、ギターソロコーナーではまるで80年代の早弾きスーパーギタリストのようなパフォーマンスまで繰り広げています。
この頃のマーク師匠は、ほんとうに才能が溢れすぎていて、多才すぎます。(当時、日本にはその情報が入って来なかったのが悔やまれます。)

まあ、自分の見せ場であるドラムソロの領域にまで怒涛の才能で切り込まれては、ドンも胸中穏やかではなかったカモしれませんね。(笑)
その直後に、最強ロック・キーボーディストのクレイグ・フロストをバンド内に引き入れるべく、ドンが強く推したのもなんかわかります。
クレイグの参加で鍵盤から退き、鍵盤が入ったことにより、いちばん凄い部分=超・個性的な作曲の手法も変える事となってもなお溢れる才能が、結果的に3対1の構図を形成する結果となり、バンドの終焉に向かってしまったのは残念でなりません。

と。話がどんどん逸れて、まるでマーク尊師の賞賛コーナーの様相になってきてしまいましたが、ここはGrand Funk Manaic。(笑)

筆者はマークファーナー崇拝者なので、これでいーのだ。45歳の春なのだ。

つまり。
20歳そこそこの、若き天才マーク尊師の、溢れる才能の象徴こそが、
このLudwig ティンバレスなのです。←うまいなぁ。まとめるの。(笑)
もう一度見てみましょう。

これは70年代の、まさにマーク尊師がご愛用されたのと同じヴィンテージです。

なんと、当サイトのクレイグ・コーナーで驚愕のキーボード・コレクションを披露してくださっているアツミレイグフロスト氏より提供して頂きました。
なんで氏がティンバレスを持っているのか。というと、当サイトとスペシャル・リンクしているマウンテン・マニアックをご覧頂ければ、ご理解頂けるかと思います。

そしてボロボロだった本機をピカピカに磨き上げメンテナンスしてくださったのは、先頃浮上したスペシャルリンク・サイト、ボンゾ・マニアックのDaisukeさん。お世話になりました。
みなさん、ありがとう!

いつかはコレで、ドラムソロに笑顔で切り込めるようになりたい!
(ドラマーに嫌われてもいいっ)


 

スタンドの写真を追加です。

 

左は、一般的なティンバレスのスタンドにセットした状態で、腰くらいの高さで、コノトーリ打面がフラットです。
マーク尊師は、この状態で怒涛の乱れ打ちです。
参考までに右の写真は、ティンバレスをドラムセットに組み込んで使う場合の、打面に角度がつけられ、高さも高くセットできるスタンドにセットした状態です。
どのくらい高くなるかというと、後ろの赤い三角パイロンが見えなくなるくらい高くなります。
GFRでは、ドン先生が使わないので、このようにセットする必要はないのですが、なんでスタンドが2種類あるかというと、これまたマウンテン・マニアックを読んで頂けると、ははあん。と御理解いただけます。

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