MELLOTRON Original Soft Case
written by Eiji Farner
さて。世界中から物凄い反響(お叱り?)を頂いた、驚愕のひな壇。
ぢゃなくて。
Mark II “ヒナトロン”の公開から早くも5年もの月日が経とうとしています。
脅威のコンディションを誇る黒いノヴァトロンM400S(最終型)と、
Mark II “ヒナトロン”。。。
そしてちょっと恥ずかしい白いM400S“モトカノトロン”。
これだけでも正にメロトロン・マニアックなのですが、
こんなのもあります!
ぬわんと!ソフトケースです。このシルエット!
これは厚見玲衣氏所有の超レアな“お宝”、メロトロンの
「純正」オリジナル・ソフトケースです。
ここで、もう一度、ボク達はみんなでソフトケースの定義について
考えてみなければなりません。
たいていは布製で、ハードケースより軽くて、
ちょっとした持ち運びに便利。
たとえば電車でスタジオに向かう時など、手軽にハンドキャリーで。。。
って、
50kg以上あるし、どう考えても自動改札が通れませんっ。
ギターでいうとピックとかチューナーを入れるポケットも
ちゃんと
付いています。
「ポケット居るだろ。」と考えたメーカーの開発担当者の
心遣いが
嬉しいのですが、デカすぎてピックもチューナーも無くなりそうです。
このポケットは専用ヴォリューム・ペダルとACコードなどを
入れるためのものだそうで、なので大きいのです。
トイウカ。鍵盤をいっぱい押さえれば押さえるほどにモーターの回転が
テープと再生ヘッドのこすれる抵抗でストールして
チューニングは下がる
(狂う)
楽器なので、チューニングは和音の音数(弾き手の使い方)次第。
この微妙な音程の揺れこそがメロトロンの哀愁漂う最大の魅力なればこそ、
チューナーとかでチェックされては困るので、
このポケットにチューナーを入れてはいけないのです。
「専用ヴォリューム・ペダルは、実家のどこかにあるが、
あまりに
粗悪品なのでメロトロンオーナーで、使用してる人はまずいない。」
とのことで、専用ヴォリューム・ペダルを拝みたいと思った方々の
御期待に沿うには、厚見さんの御実家を
家宅捜索させて頂かなければなりませぬ。(笑)
いつの日か。
「このソフトケースはボクが70年代後期、最初に入手した
白い初期型M400S (モトカノトロン) に付属していたもの
なんだけど、ソフトケースだけをずーっと手放さずにいたのは、
別れた元カノが着ていた洋服だけが男のクローゼットに残っていた
ような
未練がましいさみたいな。。。(笑)」 (by 厚見さん)
内側に縫製した下請け会社の赤いエンブレムが付いていました。
メロトロン社は引っ越してしまいましたが、この縫製工場は
まだ有るカモしれません。
ウチのメロトロンもソフトケースに入れて持ち歩きたい。
という方は連絡してみてください。(で、顛末を報告してくださいマセ。)
それにしても。。。ハンドキャリーするにはデカすぎるし、
デリケートすぎるが故にすぐ壊れるので、ソフトケースぢゃ
ツアーには持ち出せないし。。。引越しするときに傷が付かないよう
クルムなら別に毛布でいいし。。。
う〜ん。これは深いっ。
ピアノやオルガンのソフトケースって見たことないんで、
鍵盤楽器にソフトケースを付けようって考えた発想が、
トテツモなくユニークだとボクは思うのです。
だって、、、「持ち歩けよ。」って事でしょ。(笑)
メロトロン・マニアック。
めくるめく禁断の宮殿へ、ようこそ。
written by Eiji Farner
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