謎に包まれたメッセンジャーを解明すべく、日夜たゆまぬ努力をし続け(←ウソ)今日に至った当サイトですが、オモエバ。インターネットによる情報飽和時代が到来する以前の20世紀には、MARK尊師のステージ写真と、グレコのコピーモデルカタログと、ビザールギター特集誌に掲載された1枚の写真以外にはコレといった資料もなく、唯一の“確かな”資料であるハズの自分の手元のメッセンジャー(Greenyのこと。後々になって判明したが、どうもプロトタイプっぽい)が資料の写真と違ったりして、FUZZ付きには出会えないし、ナニが正解なのか分からないまま悶々と模索し続けたモンでした。
で。年月が経ち、幸運にも十数本のメッセンジャーに触れる機会にも恵まれて、やっと少しメッセンジャーのナンタルカが垣間見えてきましたので、それらをできるだけ当サイト上に掲げてグランドファンク・ファンの皆さんと共有したいな。とツラツラと書き印してきたワケですが。。。ムフ。ついにこの日がやってきました!
今世紀“最後”の大発掘です!(←21世紀になって、まだ数年ですが。断言しちゃいましょう。)
こ、こ、こ、これを御覧下さい!
なななななな。なんと。スーパーミント。フルオリジナル。完璧なメッセンジャーです。
ナニが凄いって、塗装にまだツヤがあって、光ってる!(笑) って、無いんですよ。ツヤありのメッセンジャー。
1967年の半年間しか作られなかったギターですから、40年以上経ってるワケで、現存するメッセンジャーは、まず間違いなくツヤ消しです。最初はそーゆー仕上げなのかな? とも思っていたのですが、ツヤがまだらに残る個体もありましたので、経年変化だと薄々思っていたのですが、このメッセンジャーは、いわゆるエレキギター的なツヤ有り塗装。(←やや表現が変)
どのくらいツヤがあるかを皆さんにも“共有”して頂きたくて、何枚か写真撮りました。
Closer To Home のレコードジャケが映り込んでいるのが凄い!と表現したかったのですが、なんだか心霊写真みたいになってしまって、こわい〜。
そして、なななななな。なあんと!ファズ付きです!!!!!!!!やはり、あったか。ボクの以外にも。(笑)
この、歴史的な発掘に成功したのは、群馬県在住のSaitoさん。しかも捕獲した場所は、あろうことか地元のボーンショップとの事。(って、いわゆる古物商というか中古品屋というか。)
ちょちょちょちょっと待ってくださいーっ!
ですよねぇ。世界中のGFRファンが必死に探し回っている(ハズの?)メッセンジャーが、楽器屋でもネット上の売買でもNAMMショーでもなくて古道具屋って。。。そりゃ古道具っちゃあ古道具だけど。(ぴったり?)
10年前ならありそうな話ですが、今は21世紀ですよ。グローバル化で世界中の情報が細〜い電話線でつながってて、これを読んでいるほぼ全員のポケットにはその電話線から切り離されたワイアレス無線機が入ってるという時代に、古道具屋って。ねえ。。。。考えてみたら10年前には、GFR関連グッズを探し回って、それこそ日本中のボーンショップ、古本屋、中古レコード屋(←絶滅)、中古楽器屋を全国行脚してたのですが、21世紀になってネットで情報が集められるようになり、「これ以上は無い」と、行脚から卒業したのですが。。。う〜未熟でしたっ!
あ。ボクの昔話はいいや。メッセンジャーです。メッセンジャー。
で、このメッセンジャーは、ほんとうに凄いのです。
ボクのメッセンジャーだけ。ブリッジカバー付き。と自慢していたのですが、これにも付いてますね。しかもカバーを止める2本のスタッドには「オリジナルの」ナットが付いています。こういうナットだったのか!
ボクのメッセンジャーだけ。FUZZつき。と自慢していたのですが、これにも付いていて、しかも配線が間違っていない!(ボクのは誤配線→自分で治療) テコトは、メッセンジャーのFUZZ回路の配線は正しいものもあるんだ!という証明です。あたりまえ。っちゃあ、あたりまえ。ですが、コレが発掘されなきゃ、統計学的には100%の確率で配線ミスがある。という不名誉な物証(←ボクの)しか無いワケで、コレのオカゲで配線ミスの確率は50%に大幅に改善されたワケです。
ようく見ると、ブリッジ高さを調整する大きなワッシャとブリッジの間に金属(削り出し)のスペーサーも挟まってて、スタッドに対するブリッジの平行度をより安定させています。
こんなの初めて見た。。。いきなりプロトタイプ(Greeny)から“研究”に着手したもので、このメッセンジャーを手にとってすぐにピンときました。恐らく。
「これぞ、最終形。」
試行錯誤のあげく、いろいろな仕様のメッセンジャーを作り、それらをチュウチョナク流通させたMusicraft社が、遂に行き着いた“完成形”がこのメッセンジャー。(のハズ)
後期型はネック材質が軽量のアルミとなった話はすでに当サイトでも語りましたが、これはその軽量ネック(にしても重いが)ですし、FUZZの配線も合っているし。(笑)
で。で。で。このメッセンジャーの凄さは、これで終わらないのです。
ななななななあぁぁんと。タグ付き。です。もちろんオリジナルケース付き。タグ、見たいでしょ。コレです。
中も見たいでしょ。
たぶん世界初公開。
Saitoさんのオカゲです。
コレです。 |
なあ〜んと、当時の価格表になっていて、このメッセンジャーが当時、335ドルで、この色は「Rojo Red」と呼ばれる色だ。と、前オーナーが丁寧に丸印でカキコミしてくれています。
この「タグ」の“発掘”こそ、このメッセンジャーのもう一つの凄さです。これでMusicraft社の全ラインナップがいっぺんに判明してしまいました!
価格やバリエーション、そしてナント、アンプも作っていた事までが発覚したのです。御覧クダサイ。裏表紙のPhotoを。これがメッセンジャー・アンプです。冷蔵庫ではありません。
ケースも見たいでしょ。
ナントこれが、メッセンジャーオリジナルケースです!
って、いたってフツーぢゃん。
でも開けると、こう。
中にはフツーでないギターが入っているワケです。
実はボクも持っているんですけどね。
テカ、このケースを見るまで、自分のメッセンジャーが入ってたケースがオリジナルかどうか判定できなかった。っていうのがホンネでして、このケースを見て、あ。ボクのと一緒だ。ならばオリジナルケースだ。と、わかったワケです。
だって誰も、メッセンジャーのオリジナルケースがドレなのか、知らないワケですし、コレを読んだアナタとボクだけが知っている。という。
「メッセンジャーのケースは、ナント、黒くて四角いフツーのケースなんだぜ。知らなかっただろ。」って。あちこちで言いふらしてください。
そおいえば、ケースに興味のアル方(←重症ですな)のための「ヴィンテージ・ケース・マニアック」というコーナーがスペシャルリンクしてありますので、御興味のある方は更なるフカミへどうぞ。
おっと、いつものように逸れた。
で。で。で。まだまだあるんです、このメッセンジャーの凄さ。
冒頭に「ビザールギター特集誌に掲載された1枚の写真しか資料がなかった。」と記しましたが、「ああ、あの本ね。」と、その本をお持ちの方。見比べてください。
はい。びっくり。
ナント、このメッセンジャーが、その本に載った「そのもの」なんです。
指板20フレット付近の黒ずみ(←今では最高級材となったハカランダの証)や、ボディの木目に注目して頂ければ、「おー!」って。なりましたでしょっ。「おー!」ですよ。まさしく。
余談ですが、当サイトで「ホントはファズ付きのメッセンジャーなんて無いんぢゃねえの?」などと、あくまでも“検証”に基いた結果としてツラツラと仮説を唱えたりしてきたのですが、(←書物で得た知識をウノミにできないヤッカイな性分なモンで。。。) ここ日本では「メッセンジャーはファズ付き」と、あたりまえのように認識されており、ま。MARK尊師のメッセンジャーがFUZZ付きですから、わからないでもないんですが、その一因というか決定的であったのが、このビザールギター誌に「ファズ内臓」と紹介されたのが、計り知れない影響をもっていた。というのがボクの自論でした。
テコトは、本に載ったメッセンジャーはファズ付きなのか?ホントーかよっ。と。
う〜ん。ホントーでした。日本に、あった。(爆)
つまり、このメッセンジャーこそが、我々日本人に「ファズ内臓の最高クールなギターだぜ。」って教えてくれたという、日本人のスタンダードとなった由緒あるメッセンジャーなのです。(文章、変?)
で。当時のボクは無知をさらけだして反論をツラツラ書いたのですが、ま。一生懸命だったし、ワルギないし、すでに時効という事で(笑) おもしろいんで書き直さず、いまだに放置して。
あ。気付いたといえば、このメッセンジャーもボクのFUZZ付き“MARK Mod”も、モノラル・アウトです。
言い訳がましいのですが(テカ、言い訳ですが)、ボクが「メッセンジャーにファズはナシ」と仮説を立てた根拠に、MARK尊師の“お言葉”がありまして、
「え〜と。ファズは後から付けたような記憶があるよな、ないよな。」
という。で、ようく見ると、MARK尊師のメッセンジャーはステレオ・アウトになっているので、
「ははあん、元々はステレオ仕様で、ファズ後付け説はマチガイナイな。」
と。つまり、今回、ファズ付きメッセンジャー2本を並べてみたら、両方共モノラル・アウト(統計学上100%!)だったワケで、やっぱりMARK尊師のFUZZ回路は、「後付け」っぽい。という結論です。恐らくご購入された時はステレオ仕様だったのでしょう。で、バリエーションにファズ付きが有ると知って、なんだよ、ジミヘン好きなんだよ。と、Musicraft社に談判して(←ウソ。御友人が居らしたそう)で、ご記憶の通り「後付け」されたのでしょう。
その証拠にMARK尊師は、ステレオ・アウトのストラップピン側のジャックに白いカールコードをガムテープで固定してご使用されています。通常のステレオ仕様では、そっちのジャックはスイッチをONにしないと音がでません(検証済み)ので、つまりMARK尊師のメッセンジャーの回路は、なんかおかしい。改造してあるにチガイナイ。これぢゃ、カンチガイしても仕方ない。ウソ仮説書いたけどワルギはナイ。うんうん。と。
ねえ。このメッセンジャー、ほんとスゴイでしょう。 それがですね。まだあるんですよ。一番すごい事。
ボクというキャラは、当サイト上でだいたいバレてまして、ようするに暴走機関士タイプ(の、おとなしめ)なんですが、この今世紀最後の発掘をしたSaitoさんは、なんと。
暴走機関士デシタ。やっぱり。(爆)
- 当サイトに連絡をくださり
- その数時間後には電話をくださり
- その翌々日にはボクの家まで訪ねて来てくださり、(しかもその日は朝から大雪。群馬から川崎ですよ!)
- その直後には“友達”になってくださり
- そして。。。ナント。置いて帰っちゃった!(驚)
オカゲ様で、こうしてじっくりと研究・観察・撮影・比較することができまして、皆さんにも、じっくり御覧頂ける記事が作れたという。ほんとうに大感謝です。
じっくり御覧ください。
これこそが、フルオリジナルの、完成形のメッセンジャーです。
Great Thanks, Saito-san !
で。せっかくなので、いっぱい並べてみました。
Kogureさんのと、Saitoさんのと、ボクの。
170本くらい出荷されたメッセンジャーの3%くらいが、ここに有るワケで、これってスゴイですよね。
ホンの数年前まで、「見たこともない。。。」って言ってたのに。。。神様、ありがとう!
メッセンジャー、五連ならべて、ゴレンジャー。
(すみません。。。季語が抜けてます。筆者、この風景にかなり舞い上がってしまって、真の実力がだせませんっ。)
近々、メッセンジャーサミットっていうか、メッセンジャーミーティングっていうか、メッセンジャー祭り。みたいな企画やりたいですね。
このサイトに“登場”してくださったメッセンジャーに集まって頂いて、で。まだ出会えてないメッセンジャーオーナーさんにも呼びかけて、弾き比べライブするとか。(笑)
おー、こっちのメッセンジャーは音が太い。とか、こっちの方がヌケが良い。とか、みんなで寸評すんの。(←ばっかだな〜。)
これはハウリやすいな。。。ってか、全部ハウルのかっ! とか。(笑)
メッセンジャー大国、ニッポンちゃちゃちゃ。ですよ。
で、一同に会したメッセンジャーの壮大な風景をまたこのサイトに載せて、
「オー、ニッポンジン、ナンチュウオモシロイコト、シテンノォ!」って。。。(あ、もーだめ。妄想ヘキが爆発しそお〜)
- 追 記 -
で。で。で。
早くも続きです。その存在自体がすでにミラクルと言える、このSaito'sスーパーミント・メッセンジャーに大事件が起こりました。
あまりにも衝撃的な事件なので、思わず「貴方のお宝拝見」のコーナーから、このメインページ「マークファーナー・コーナー」へ、当サイト初の「引っ越し」となりました。
だって、これはもう、みなさんにお知らせしなければ!
ええと。。。先日のライヴで、このSaito'sスーパーミントをお借りしたのですが、その完璧なメッセンジャーぶりに心底ノックアウトされまして。。。で、あらためてこの出会いに感謝して。。。。(って、はやく言えよ。)
で。なななんと。
もらってシマイマシタ。
へ?
うっそ。
まじ?
んな、またぁ〜。。。。。。って、ホントかよっっっっ!!!! でしょ。
ほ・ん・と。
つい先日、Saitoさんとメッセンジャー通じて出会えて、前述の通り、当サイト記載取材&研究用にとお預かりさせて頂けることになって、ライヴでも遣わせて頂いて、そのライヴをわざわざ東京まで見に来て頂いて。。。
で、その翌々週に前々から予定のあった所用で訪れた街が、ほんとうに偶然にもSaitoさんの地元で、しかも宿泊したホテルがほんとうに偶然にもSaitoさんの仕事場の隣り!という、「またまたホントかよ!」っていうようなミラクルが次々に起こったのです。(旅の予定も、泊まる宿も、Saitoさんと出会う前から決まっていたんです。不思議でしょ。)
で。これはもう、“導かれている”にチガイナイ!と確信し、その夜、今までの御礼が伝えたくて、お会いして頂いて、今までこのサイト上で起こったミラクル話をさせて頂いてるうちに、なぜかボクの生い立ち(?)話になってしまっって(笑)そしたら。なんと。Saitoさんの生い立ちと、これが作り話のように「生き写し」で、2人で仰天。ボクのこれまでの経験談(当サイトで公開しているGFR関連以外の。ですよ)って、オモシロすぎちゃって、こんなのドラマの中だけで、生涯誰にも“共有”してもらうことはできない。って思ってましたから、まったく同じ経験をしてきた方が、なんと、居た。という。
「あー、神様は、ボクが楽器よりも何よりも、一番欲しかった(というか、実は絶対に居ないと諦めていた)“想い”を共有してくれる友達まで、このグランドファンク鉄道の上で出会わせてくれた!」と、そりゃもう衝撃というか、感無量というか、まさか。というか。
家族構成から、乗っていた車まで、年式も、色も、同じ。とか。話せば話すほど、そっくりで。(笑)
あれ〜、群馬にボクがもうひとり居たぞ。(笑) みたいな。
もうそれだけで、この出会いに大感謝ですし、ボクはいつでもグランドファンクに勇気づけられてここまで来れたんですが、今もなお、グランドファンクに支えられている。と、強烈に実感しつつ。
でで。
このメッセンジャーをもらう話は、このミラクル偶然な話が盛り上がって、お互いがそっくりだね。とガシっと握手を交わした後。。。。ではないんです!
その夜、会って頂いて、顔を見ての第一声が、「エージ君に、あのメッセンジャーを。。。」だったのです。信じられます?まだボクという人間の自己紹介ができていないのに。ですよ!
ひぃいいいい〜、ムリ、だめ。それはできない。と、コレを読んでいる皆さん全員の気持ちを代表して(笑)、そう言ったのですが、Saitoさんのお気持ちをうかがって、「ならば、“ずっと、お預かり”します。」という事になったのです。
その後で、お互いがそっくりさんだったと知って、そっちへの大感謝と、こっちへの大感謝がごちゃ混ぜになって、久々に酒飲んで涙しました。
ええ話や。。。つくりバナシとちゃうで。ほんまに。。。
おーきに、おーきに、神様、ありがとう。の気持ちでいっぱいです。
今までも、この暴走機関車の旅の途中で、たくさんの素敵な出会いに恵まれて、いろんな方に支えてもらったし、エネルギーを頂いたし、いろいろな想いのこもった大切な宝物を頂いたり、お預かりしたりしてきました。
そして、またも。この信じられないような美しいメッセンジャーを授かることとなって、いったいボクは、どう御礼を言えばいいのか、ほんとうに途方に暮れます。
その夜、ホテルの寝床にもぐりこんで、ハっと。
Saitoさんが、世界中のGFRファンが探し回っているメッセンジャーを、なんと群馬県のボーンショップで偶然見つけて(そんなのアリ?)、メールくださって、お会いして、その日から今日まで、ホンの数週の間に次々と奇蹟が起こり続けたんだ。と。
これはもしかしたら偶然なんかじゃなくて、ボクとSaitoさんの人生のシナリオに、ちゃんと用意されていたんじゃないのかな。。。であれば、誰かがボク達に「人生は素晴らしいぞ」って教えてくれようとしているのかな。MARK尊師の提唱した“Common Ground=共有の大地”には、同じ想いを共有できる友達が必ず居るんだ。ひとりじゃないんだ。って、教えてくれてるんじゃないのかな。と。
その夜は、忘れてはならないあのメッセージが、朝まで何度も何度もアタマの中で繰り返され。。。。。。
Believe!
Great Thanks, My Real brother Saito-san !!
ありがとうございます。生涯忘れられない夜でした。
大切に、大切に、預かっています。
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