MELLOTRON M400S
written by Eiji Farner
さて。世界中から物凄い反響(お叱り?)を頂いた、驚愕のひな壇。
ぢゃなくて。
Mark II “ヒナトロン”の公開から早くも7年もの月日が経とうとしています。
脅威のコンディションを誇る黒いノヴァトロンM400S(最終型)と、
Mark II “ヒナトロン”。。。
マルVをまとった白いノヴァトロン。
そしてちょっと恥ずかしい白いM400S“モトカノトロン”。
これだけでも正にメロトロン・マニアックなのですが、
ムフ。
新たなるV台めのメロトロン、
メロトロン友達のAmayaさん所有のM400S、“アマトロン”登場です。
ひらがなで書くと あまとろん。
名前からして甘いもの好きな筆者の心をワシ掴みにしてしまう
このメロトロン。
色もプリン色に焼けていて、とにかくプリン好きな見る者を
幸せな気持ちにしてしまうタタズマイなのです。
徹底的にメンテナンスされたこの“あまとろん”。
内部回路基盤は最新型のSMS 5v2に交換されています。
右上は外された初期型回路基板のCMC-10。
所有者のAmayaさんとの出会いは、まさに奇蹟のようなエピソードでした。
キッカケは、ボクの所有するモトカノトロンのテープが
1本切れてしまうという
悪夢のような事故に始まります。
これが切れてしまったテープ。
このトーリ、
左から8本目のDが。。。(T T)
切れてしまった原因は、モトカノトロンがウチに嫁いで来たときに
既に無くなってしまっていた、このアルミ板でした。
これはテープが上に飛び出さない為の“蓋”です。
なぁんだ、ただのアルミの板ぢゃん。とアナドリますでしょ。
で、アルミ板をオリジナル板見本(厚見玲衣氏提供)を参考に
全く同じ寸法通りに切って製作して、
それだけで安心しきっていたのが大マチガイでした。
実はオリジナル見本は、手前が5mmくらい折り曲げてあるのですが、
上に飛び出すのを防ぐ為の蓋だからこの折り曲げは無くてもよかろう。
と、勝手に判断してこのトーリ切りっぱなしにしてしまったのです。
トコロガ!
ぬわんとテープは、この折り曲げ部分で塞がれる、
わずか5mm程度の隙間から飛び出すこともあったのです。
全ての現象には理由があり、
全てのメロトロン部品形状には意味があったワケです。
で、機械内部で起きている事なので、
その悪夢の瞬間を直接目視することはできませんでしたが、
どうやら見事に飛び出してしまったようで、その結果、
無残にも駆動部品にカラミ付いてしまいテープが切れてしまったのです。
で、巨大な反省を踏まえ、アルミ蓋の手前側を約5mm折り曲げて改修。
原因の解決は図ったものの、切れてしまったテープはどうにもなりません。
夜な夜なテープを眺めつつ途方に暮れる日々を送りました。
厚見さんやメロトロン友達のTanaka君にアドバイスを求め、
判明した修理代や手順を鑑みて最低でも10万円くらいかかるであろう
テープの修理代を覚悟しつつ、イギリスに修理依頼するしかない。。。
という結論に辿りついたものの、手元に10万円の小遣いが無い。(笑)
といって、このまま放置し続けているのも精神的によくないし。。。
テープが切れた原因は前述のアルミ蓋の形状ミスだったと判明したものの、
切れた瞬間に鍵盤に触れていたバンドメンバーのERIチャンが
責任を感じてしまっていたので、
(このモトカノトロンに愛着を持ってすごく大事にしてくれていたので、)
うーん。。。可哀そうなことしちゃったな。。。
こういう空気は暴走機関車っぽくなくてイカンなぁ。。。と。(笑)
で、ある日フト。このヨドんだ空気を一掃せねばと思い立ち、
これはこれできっと何かまた面白い展開になるキッカケかなのもしれないと
気持ちを切り替え冗談半分で、こんな広告を当サイトに掲載したのでした。
緊急募集!
元カノトロンのテープが1本切れてしまいました!
ご家庭で、御不要となりましたメロトロンのテープが御座いましたら、
お気軽にこのメロトロンマニアックまでお声をかけてください。m(_ _)m
ちなみに切れたのは、
1.フルート、2.ストリングス、3.クワイヤー(男声/女声)
の収録されたテープで、左から8本目のDで御座います。
ライヴでこのDを使うのは、2.のストリングスのみですので、
2.ストリングスさえ復活できればと願っております。
よろしくお願いしたします。
Written by Eiji Farner
2015.1.13
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で、これ、掲載したら、案の定
「ご家庭で御不要となったメロトロンテープはねえだろ〜!」って、
山ほどツッコミメールを頂きました。(笑)
で、大笑いしつつ、ある日届いたメールを読んだら、
「
はじめまして。いつもマニアックなサイトを楽しませて頂いております。
Mellotronのテープが切れた・・・という記事を拝見し
メール差し上げています。
私のメロトロンのテープフレームのテープを
丁度交換しようとしており、どのみちテープ取り替えてしまうので
よろしければお使いになりますか?
」 って。
え?
あるの?
ご家庭で御不要になったメロトロンのテープ!(≧▽≦)
トンデモナイ奇蹟が起きた〜!!!!
って、ERIチャンに即報告!
これが頂いたテープ。
この巨大なカセットからテープを外して移植手術させて頂きました。
メロトロン・アーカイヴス社純正フライトケース。
1本ずつ外しては保管用丸棒に巻きつけていきます。
欲しかったのはキレた1本ですが、他の35本も全て、
ご家庭でご不要になり処分される運命とのことでしたので、
モッタイナイんで全部頂くことに相成りました。
上の写真は1オクターブ分(12本)のテープを外したところ。
テープを全部外してモヌケのカラとなったあまとろんのテープユニット。
左から8本めが復活した元カノトロンのテープユニット。
ほんっとうに、直ってしまいました!!
これだけでも、凄い驚きなのですがっ!
更に驚いた事に、メールをくださったAmayaさんとは
2度もお会いしていたのでした。
それも。ぬわんと。
あの、「アックスの奇蹟」 で、
最後に厚見玲衣さんが客席に放り込んだショルダーキーボードを
拾いあげてローディをしていたボクに手渡してくれたのが、
Amayaさんだったという!
「アックスの奇蹟」を読んでない方!
読んだら、この「番外編・アックスの奇蹟」に絶対ビックリしますよ。
だって当事者がいちばんビックリしてるんで!(笑)
http://atumic-rooster.org/presents/200912-ax/
↑
たぶんこの手がAmayaさんね。(笑)
で、2度目にお会いした時のエピソードが、これまたビックリ。
アックスの奇蹟の翌年に行われた「VOWの総て」
http://atumic-rooster.org/vowwow/20110109-atsumi/
で、またしても
厚見さんがシナリオにない暴挙で
最後に客席にショルダーキーボードを放り込んだので、
慌てて拾いに行ったボクに、
またしても渡してくれたのがAmayaさんだったのでした!
本邦初公開、伝説の破壊シーン。
All Stage Photo by Ken Kawamura
あ。居た。 (笑)
ん? え?え?え?
テコトは、
Amayaさんって、2年連続でショルダーキーボードを拾いあげたの?
「はい。」
うひゃ―――――(≧▽≦)―――――!
そんな事って!
2009年と2010年のクリスマスに行われたVOW WOW ライヴが瞬殺完売のプラチナチケットであったことや、厚見さんがショルダーキーボードを客席に投げ込んだのは2年連続で「そんなのするなんて聞いてませんっ!」「もうしないって約束したじゃないですか!」的な(笑)、メンバーもスタッフも驚愕プレイだったことを知る者としては、最前列チケットを2年連続でGETして、しかも厚見さんの暴挙ハプニングを2年連続でキャッチした人が居たというトテツモナイ「奇蹟」が起きていた事実に衝撃を通り越した感動を禁じ得ないのです。
そんな、持ってる人、Amayaさんの家に“あまとろん”の取材に行ったら、
ぬわんとコレが!(≧▽≦)
まさに、持ってる人。(笑)
更に!
この素晴らしいキーボードの数々!
壁を照らす Leslie スピーカーから発する光は、まさに厚見さんStyle!
クローゼットにはこれらのキーボードの特注専用ケースがズラリ。
米袋がハミ出るほどの量です。
で。
更に見つけてしまいました。(≧▽≦)
最前列2年連続チケットGET&ショルダーキーボードキャッチしたとの
エピソードは伺っていたので、
御宅訪問前から
VOW WOWの熱烈なファンであることは予想していましたが、
ぬわんと山本恭司さんの使用ギターやアンプもズラリと揃ってる!!!
居・ま・し・た!
たとえば、尊敬するギタリストのサウンドを分析する為に、
入手困難な同じギターやアンプを追い求め手に入れる人。。。
そういう人は世の中にゴマンと居ます!
がっ、
そのギタリストの「バンド」や「楽曲」が好きで、
ギター以外パートの楽器までも入手して
バンドサウンドや
楽曲のサウンドを追い求める、
強烈な“メイニアック”体質 の人は、ほんとうに少ないのです。
ま・さ・に、
VOWWOW MANIAC!
ああ、この人にショルダーキーボードが2度も降ってきたのは
偶然ではなく、
必然だったんだ。と。
そして、5年の歳月を経て、出会ってしまいました!
この暴走機関車 GRAND FUNK MANIAC と!
ご家庭に不要となったメロトロンのテープがあったり、
こうしてAmayaさんと再会できたり。
これぞ、まさに、アックスの奇蹟のもたらした、
“メロトロンの奇蹟” !!
メロトロンを全て分解して組み立て直した経験を持つ
Amayaさん(←やはりオタクだ!)に、
メロトロンの調整方法や注意事項をたくさんレクチャーして頂き、
この歴史的楽器構造の造詣を深めたことで、
またしても奥深いメロトロンの迷宮に魅せられたボクでした。
こんなモノも。
ぬわんと、取扱い説明書!(もちろん英語)
あの日、今は無き渋谷AXで起きた、
ロックの神様がお膳立てしてくれた“奇蹟”。
その5年後、厚見さんが最初に愛情を注いだモトカノトロンが
瀕死の重傷を負ってしまったこのタイミング、
この場所に、奇蹟のRailroad は確実につながっていました。
綺麗に補修された元カノトロンのテープユニット。
これでまた、Grand Funk Railroadのアンセム、
CLOSER TO HOME を奏でることができます!
Amayaさん、ほんとうにありがとう!
3度目にして、ようやく出会えたAmayaさん。
そのAmayaさんが所有する、
空気の滞留してしまっていた暴走機関車の窓を全て解放して、
一気にHAPPY な空気で染めてしまう魔法のメロトロン、
“あまとろん”
“本物”の楽器が持つ、特別で不思議な神通力が起こす“奇蹟”は、
ほんとうにあるという事を、
この Grand Funk Maniac に教えてくれました。
Great Thanks!Mr, Amaya & His“Amatron”
で、ちゃっかり記念撮影(笑)
written by Eiji Farner
≪告 知≫
復活したモトカノトロンの御披露目ライヴやります!
“メロトロンの奇蹟”を共有してください。
メロトロン・マニアック。
めくるめく禁断の宮殿へ、ようこそ。
出口はこちら
↓
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