2011年07月21日 京都 RAG

デビュー・ライヴの興奮醒めやらぬままに、バンドは初のワールド・ツアーに向け東京を発ちました。途中フランス~インドを経由しての目的地は日本の古都・京都。

京都 RAG 入り口写真 TIMチョ ベース(2本)写真

先ずは、この日のセットリストとライブ・レビューを、さささっと。 ← 「XYZレポ、なげーよ。」と叱られたので。(笑)

セットリストは、八王子XYZで演り忘れた「Superstition」が加わりました。
演奏内容は、「またしても凄かった!」

以上っ。

と、このように簡潔な文章で全てを伝えることもできるんですが、やや薄味でもありますので、“ほんの少しだけ”補足します。


Superstition(邦題:「迷信」)は、いまさら説明の必要もない「BBA LIVE」を代表する名曲です。TIMチョ&宴ROCKSは、この怒涛のBBA LIVEバージョンを完全再現しているのですが、実はイントロだけはBBAのスタジオ盤テイクにしています。

BBAスタジオ盤ジャケ写真

このスタジオ・バージョン・イントロでの北島さんのギターは、思わず「あのぉ、ほんとはジェフベックさんですよね?」と、声をかけてしまうほどに凄いのです! ツアーが始まる前に都内某所で行われたリハーサル(通称:学級崩壊リハ)において、このイントロを弾いた直後から、TIMチョ氏は北島さんを「ねえねえ、ジェフ~」って呼ぶようになったのですが、このイントロを聴けば、それはもう仕方がないことなのです。

そしてここでも、キーボードのいないBBAアレンジに、厚見さんが絶妙なクラビネット・プレイで切り込んでいきます。BBAで一躍有名になった「迷信」は、それを追うように作者のスティーヴィー・ワンダーが自らセルフ・カバーして世界的ヒット曲となったのは有名な話です(宣伝に使われたとBBAメンバーが激怒したのも有名)。厚見さんのクラビネット・プレイは、まさにそのS・ワンダー・ヴァージョンなワケです。

BBA と S・ワンダーのアリエナイ夢の競演という、つまり世界中の「迷信」ファンが毎晩妄想した光景が、この夜ついに実現したワケです。

TIMチョ 演奏風景

そして、この夜のもうひとつの「迷演」は、またしてもGoing Downで起こりました。「八王子の決着をつけちゃる!」と、勢い良くスタートダッシュして“先手”を奪ったTIMチョ氏の大人気ない(笑)転がりっぷりに、またしても全ての観客は大興奮。

先手を奪われたかのように見えた厚見さんですが・・・
なんと! スタートしません!(爆!) ようやく動き出したと思いきや、なんと新兵器NORDで「遊び始めた」のです!

後ろを振り返って、「えええーっ!あっつみー!来いよ~!」と叫びながらも、もはや転がり出したTIMチョ氏は止まることができません!

それをニコニコ笑顔で見送る厚見さん。なぁんて、大人気ないことをするんでしょう!!!

ところが、ぬぁんと。加速して止まれない暴走ベースの周りでピコピコと紙吹雪をばらまくシンセ・サウンドが、聞いたこともないGoing Downになって天井から降ってきたのですから、気付いた時には、またしても観客全員が逃げ損なってペシャンコにされてしまったのです。

なんちゅーことをするバンドなんだっ!
凄いっ!


そーいえば。この日はワールド・ツアー初日ということでしたので、バンドとしては初の「移動」があったのです。日本を代表するベテラン・ミュージシャンが自家用旅客機「のぞみ号」で移動するとなると、最大の問題は“座席決め”です。セットリストや曲のアレンジ以上に丹念に話合われたその内容は・・・

Aさんの隣じゃ眠れない・・・。
Bさんの隣じゃ、到着前にしゃべり疲れちゃう・・・。

※注: このAさんというのは頭文字じゃないですし、Bさんというのは担当楽器ではありませんので誤解なきよう。

で。賢明な皆様のお察しのトーリ。結局、AさんとBさんが隣同士の席となり(笑)、賑やかなる電動式暴走機関車「のぞみ」の旅は滞りなく順調に・・・な、ワケもなく。やはり危惧してした事件は起きてしまったのです!

2011年夏。日本はワールド・カップで優勝した女子サッカー“なでしこJAPAN”で沸きに沸いておりました。女子サッカーに関心がありそーもないお二人だったのですが、しゃべり疲れたA氏の眺めていたインターネット・ニュースに飛び込んできたのは・・・

「なでしこ選手、合コンをTwitterで暴露される!」

という文字。

A氏はすぐに、しゃべり疲れて仮眠していたB氏を叩き起こしたそうです。

「たたたたいへんなことがおこりました!」

「ええー!なんだってー!そりゃ、たいへんだぁ!」

大騒ぎになった新幹線車内。それを静かにを眺めていた北島さんが、ついにこらえ切れなくなり・・・こう言ったそうです。

「ねえ。京都だけど、降りないの?」

「ええーっ!みみみんな、降りろ~!」

最強ミュージシャン一行の旅は・・・これじゃまるで小学校の遠足のよーです。(笑)

そして、無事到着したメンバーの顔に、さすがに長時間移動(中の会話)による疲労の色が見受けられる中、リハーサル開始前から鼻歌まじりの北島さんがポツリと。

「今日はね、ボクはもう、ひと仕事やり終えた気分なんだよ。」と。(爆)

この夜も素晴らしい内容となったTIMチョ&宴ROCKSの京都公演ですが、それは北島さんによって実現したと言っても過言ではないのです。


サテ。ちょっと脱線して。

この日のTIMチョ&宴ROCKSを見るために京都RAGに集まったボクとボクの親友に起こった、ちょっと素敵なエピソードをご紹介させてください。TIMチョさんが愛するハードロックという音楽には、“奇蹟”を起こす特別な何かが存在します。それは特別な力を持ったTIMチョさんだからこそ、ボク達をこの場所で導びいてくれたという。

TIMチョ&宴ROCKSアウトサイド・ストーリー
“Messege from Phonix”

これは、ほんとうに起こったお話です。

入り口はコチラ

(あ。北島さんがいなかったら、この奇蹟は実現しなかったんだ!)

Written by Eiji Farner

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