Fender STRATOCASTER

“MARK MOD STRATOCASTER”

77年の2nd ソロアルバムから使用しはじめたナチュラルの改造ストラトです。

アーム無し。いわゆる『ハードテイル』です。
最大の特徴はコントロール回路に大胆な改造が加えられていることです。

3Vol. 3Tone の2連式ツマミと、各PUののスイッチがフェイズアウト可能な独立したON‐OFFミニ・スイッチ×3個で、ナント10通りのPU組み合わせが可能になっています。

当然、通常の5wayセレクター・スイッチは撤去されています。
'82年の来日公演も、もちろんコレです。(良い音でしたね。)

ちなみに10通りもの組み合わせ可能な配線でありながら、一貫してセンター+リア(つまり、普通のストラトと同じ一般的なハーフトーンですね)を使用するあたりが、意表をつきます。
このギター製作時に、ミニスイッチ3個の配線作業が面倒であればあるほどに 「使わないのになぜなのっ?」 と思ったものです。
MARK尊師はブリッジ寄りでピッキングするので、このストラト以降、Vol, ツマミがブリッジに近いギターは全てツマミをどけてしまう改造が施されます。
尊師の場合、Vol コントロールは足下のペダルで行いますので、演奏中はツマミをほとんどいじらないので、それでいいのでしょう。
それなのに、わざわざ 3Vol. 3Tone の2連式ツマミ改造するトコが更に意表をつきます。
できるだけ資料に忠実にレプリカしたいのですが、秋葉原中捜しても2連ポットが遂に入手できず、よってこのギターは2連ツマミ×3ではありません。

2連ポットの必要性がわかっちゃいないあたりが、まだまだ修行不足の僕です。

そういえば、MARK尊師はなぜか使わないのにアーム付きギターが好みのようで、それなのにアーム付きギターの代名詞であるストラトキャスターは、あえてアーム無しを選ぶあたりが、これまた意表をつきます。

うーん。ホント奥が深い。

で、このストラトは、リイシューの’70sモデルをベースに製作したのですが、実はリイシューには 『ハードテイル』 が無いんですね。で、仕方なくアーム部分をグラインダーで削り落としてムリヤリ 『ハードテイル』に改造しまして、見た目はハードテイルとなっています。
当然、ブリッジが動いてはならぬワケで、裏側の固定スプリングを5本全部張ってネジ締め付けて、ハードテイル気分にしました。が、残念なことに5本ものスプリングで、ほんのりとリバーヴ効果が効いちゃうんですね。
こうなると、凝り性なもので(←世間ではオタクと呼ぶんですが、当サイトではマニアックと名乗ります。) やっぱりスプリングリバーヴの効かないWOOD のカタマリ。『 THE HARDTAIL 』 のボディにしたい。

私の場合、他がビザール系ギターばかりですので、さすが名門メーカー。さすが名器ストラト。リイシューと申しましても弾きやすさといい音のクリオリティといい他のビザール系とは“格”が違ってたので、ネックとかその他の部品はこのまんまでいいから、とにかくボディだけは本物に変えたいな。と、ずっと探してたワケです。(Fender USA の70年代ヴィンテージで。)

で、遂に発掘。

コレ。いーかんじの木目です。MARK尊師のストラトっぽい。(親バカ)
で。やっぱり。

あの時代のハードロックの音がするんですね。最高にカッコイイ音になりました。ヤッパ70年代のフェンダーはいいなぁ。。。

はい。ここまで来るともう。次の展開はバレてますね。(笑)
あまりにも。ハードテイルボディにしたら素晴らしい音になってしまいましたので、こりゃネックも70年代の物に交換したいぞ。と。(爆)

ですが。仮に中古市場に70年代のネックが売りに出されたのを見つけたとしても、すでにヴィンテージとしての評価が高く、さすがにちょっとタメライます。
と言って、もちろん、オリジナルの70年代ストラトキャスター・ハードテイル仕様を買うとなれば、これまた“改造しちゃう”には高価すぎます。
と、悶々と悩んでいたのですが、キッカケは、80年代へヴィーロックの名盤 「Grand Funk Lives!」の中の名曲、「 QueenBee 」のコードの押さえ方(例によってMARK尊師オリジナル)がある日突然解明できてしまい、これまたその日の夜、ネットでネックを見つけてしまい、これはアヤブまず行け。と。(笑)

イケば、もっとわかるさ。と。

で。解明記念にと買っちゃったワケです。(何だそりゃ)

で、組み立てたら。。。。。ヤバイ。

カッコよすぎる!

実は。ボディをハードテイルに交換した時点で、タシカニ素晴らしい音になったのですが、下の写真の昔から愛用している70年代ストラト(焼けたサンバースト)とはやっぱり何かが違うと感じていたのです。なんとなく綺麗なんですね。まとまってて。暴れない。

で、ネックを変えたとたん、ナント。暴れるんですね。アームが付いてないのでかろうじて放り投げたり叩きつけたりしたくなりませんが、アームが付いてたらヤバイです。

なんというか、ガラガラとかき鳴らしたい衝動に駆られるギターに変貌したのです。
これかっ。これが答えかっ。(←病)

いろいろいぢってたら、ハードロックしたくなるストラトになっちゃいました。(祝!)

ここまでくると、ほとんどのパーツを交換してしまいましたので、一番上のリイシューストラトと比較すると、最初から残っているのはピックガードくらいになってしまいまったワケです。
で。で。ハタと。
テコトは、ピックガードを、もう一枚作って、外したパーツをかき集めれば、一番上のリイシューストラトが復活するぢゃなかろーか。と。(爆)

で、やってみたら、こうなりました。

めでたしめでたし。

ん?アレ?なんで2本もあるんだ? と、と、と、遠廻りをしたのかっっっ???

え?この事態の発端となった「スプリングのリバーヴ効果が嫌なんで云々」っていうのは、ボンドとかパテでスプリングを埋めて固定しちゃえば、こんなトコまで来なくてもよかったの?

ひいい。

ま。ここまで来なきゃ分からなかった事もあったからヨシとしましょうよ。(←誰に同意を求めているんだ?)
ストラトって、いろんなカラーバリエーションがあるから、色違いで数本持っている人は世の中たくさん居ても、あえていちばん地味なナチュラルを2本。

しかも同じ大改造を施し、なのに普通のセンター+リアの代表的ストラト・サウンドしか使わない。
なんて、病気っぽくておもしろいですし。 (ぽい?)

ようし、こうなったら。次はS.D.カーリーのベースだな。
これまた全然知られてないけど。(涙)

これはもう、82年が初ライヴ体験だった後追いオタクとしては行くっきゃねえっす。よね。(← 〃 ? )


 

このストラトは30年以上、GFRの曲を弾き続けて、ボロボロになってしまった78年製です。

新品で購入したのが、日に焼けてサンバーストの赤が脱色してしまい、50年代製のような2トーンサンバーストになってしまいました。
指板の塗装もエッジ部からポロポロと風化して剥がれ、フレットもフレットレス同然になってしまったので、仕方なくリフレット&指板面の塗装をはがしたのですが、今もネック裏の塗装がポロポロと風化して剥がれてしまう、ほんとうにオンボロギターです。

購入当初はレスポールより重かった!?のですが、今ではウソのような超軽量になりました。
艶やかだった音も変わってしまい、枯れた太っとい音がします。

50年代や60年代のオールドをたくさん弾き比べた事はありませんが、よく聞くハナシの「軽い」「太い」などは、こういう状態になった事をいうのではないかなー。などと。

で、このボロストラトには、御覧の通り、MARK FARNER のサインがあります。

いーかげんオンボロなので(塗装も剥げるし)、半隠居させていたのですが、幸運にもサインを頂ける機会に恵まれ、20年の想いを伝えたく一目瞭然のこのギターを持ち出したワケです。
そしてMARKは、"このギターを弾き続けるように"と、"弾いても落ちない場所"にサインを書いてくださり、ほんの少しですが、手にとってくださり、抱きかかえてくださり、ほんの少しですが弾いてくださったのです。

MARK FARNER が少し弾いたストラトキャスターの巻。
サインをもらって、更に音が良くなったのは言うまでもありません。

Magic Markie、 MARK FARNER。
奇跡は次々起こるんです。

一緒に写っているのは、MARKとMELに肩を抱かれて、失神寸前状態のファンの写真です。


 

Sohn's Stratocaster of “the memory”

これはSohn氏が高校生時代に自らの手でメッセンジャー色に塗り替えたというギターです。

GFRを弾き込みまくったこのギターには、何十年もの時を経て、
ナント!マーク、ドン&メルのメッセージとサインが!

しかも70年代中頃に、このカラーに塗り替えていたという。。。。
恐らく日本初(マーク本人に続く世界初?)だったのではないでしょうか。

Mark Mod Messenger が世界初ではなかったという事と、3人のサインが揃っている直筆メッセージ入りギターは“Believe”と書かれたグリーンのMessengerだけではなかったという事に、やっぱりグランドファンク、素敵な事は世界中で起こり続けていると改めて思い知らされました。

ここにもまた、この暴走機関車が“夢を現実のものにする”エネルギーを満載して
今も走り続けている証があります。

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