インプレッション
メンテナンスでは一切の部品交換を行いませんでしたので、つまり出音はメーカーストックのまま。となります。
同じ中身のAVALON-1号と、Mini-1
と比較しまして、このAVALON-R。
いちばん音が良い!マチガイナイ。どう良いか。っていうと、いちばんグランドファンクっぽい。
1号はOn Timeの音。
Mini-1はLive Album の音。
と、各々のアンプのインプレッションを書いておりますが、どちらもクリーン
or
歪みに偏っていて、1号では歪まないし、Mini-1は歪みが粗いのです。
Mini-1の歪みは粗いので、録音の粗いLive Album
風になるのですが、Caught In The Act
のような歪みにはなりません。
で。このAVALON-R。
Caught In The Actの音も出る。L-5S が使えるのです。
それでいてLive Album もOn Time
も出る。つまり、私の推測では「こういうアンプを使っていた」のではなかろうか。と。
個人的には Messenger
の音で一番良い音は、サバイバルの音だと思っているのですが、その音。なんです。
レコードに針を落とすと(←古い表現)炸裂する、Country Road
のあの音。
そしてこのアンプのリバーヴが、これまた素晴らしいのです。
MarkのWESTにはリバーヴは無いのですが、いつも聞きなれているスタジオ盤もLIVE盤も、独特の乾いたサウンドに、いわゆる残響ホールリバーヴ感があります。
つまり本家のような爆音の出せない環境下ではWESTサウンドはカラッカラに乾ききっているワケで、そこでこの「R」に搭載されているリバーヴはとても良いカンジに「その気にさせて」
くれるワケです。
その点もまた、このアンプで到達したリアル感の一因だと思います。
とても上品に、うっすらと奥行き感を得られる、良いカンジのリバーヴです。
同じ回路なのに、何故、こんなに一台一台異なるのか。恐らく真空管の違いのようです。
AVALON-1号は6L6なので、これはこれとして。
同じパワー管(EL34)のMini-1については、パワー管もプリ管も最近の物に交換されています。
ワイルドでラウドなディストーションを得られますが、歪みの質が粗い。
そして、このAVALON-R。
古い米国製のGE社の6CA7管とECC81管で構成されており、これらの音が「明るくて太い」のです。
手元の中国製のプリ管やロシア製のプリ管に交換しただけで、Mini-1と似たような歪みになります。
そしてGE管に戻すと、「歪ませてもヌケる音」に戻ります。「古いGE
は良い」と聞いたことがありましたが、その違いたるや衝撃的でした。
ここで一句 。「WESTは、古い GE
のままで弾け」(季語がないな)
鳴るようになったAVALON-Rを、ちょいデカめの音量で早速弾きまくっていたらカミサンが部屋に入ってきて一言。
「あっちの部屋までうるさいけど、今度のWESTは良い音ね」と。
考えてみたらカミサンはGFR
ばっかり聴かされているんで、わかるのかもしれない。恐るべし。
「あなた、壊れたアンプの収集が趣味だとおもったら、これ良い音出るじゃない。」
だと。
壊れてるんだよ! WESTは、いっつも!
というワケで、これはホントにGood Condition & Good
Sound で、私のメインアンプとなる一台と遂に出会えました。
修理代もかかりませんでしたので、カミサンも私も大満足です。
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