written by Eiji Farner

アツミっくレイン劇場、開演!


11月3日(文化の日)、Grand Funk Maniac大文化祭にて、

祝!初ライヴを行いました!!!!

ご来場くださった皆さん、
ほんとうにありがとうございました。



会場となった沼袋サンクチュアリのステージ上は
持ち込んだ大量のヴィンテージ機材によって、文字通り埋め尽くされました。

では早速、それらの機材の作り出した美しい光景を御覧頂きましょう。



舞台シモテのキーボードのお城は、師と仰ぐ厚見玲衣さんが
ムーンダンサーを演奏する時の 巨大城をほぼ再現しているという、
凄まじい光景です。

ボクと高橋君の所有機材を合わせ、
足りない機材や音質的にこれでなければという機材は、
ぬわんと。厚見さん御本人から“本物”を提供して頂きました。



 

そして、舞台カミテには、これも厚見さんから提供して頂いた、
噂のNORTH ドラム。

http://atumic-rooster.org/maniacs/north/

叩くのは、アツミっくレインの結成に大きな力と夢を与えてくださった
ムーンダンサー/タキオンのサポートをしている
“本物”の土屋敏寛さん!




で、ステージど真ん中には、美しき白いメロトロンという。



http://grandfunk-maniac.org/mellotron/v-tron


これらの機材を一台一台、ステージ上で解説すると
演奏する時間がなくなってしまうと判断し、
この日配布した“文化祭しおり”がコレ。

                                    Artwork by Eri Otsuki

もう機材だけでも最高の景色なのですが、御覧くださいっ。

バルコニーと海も御用意致しました!

  

“月”も用意致しました!

“薔薇”も用意致しました!




劇団アラベスク改め(笑)、

 の登場です!



が、しかし。

この日用意したヴィンテージの中で一番、観客の目を引いたのは、
おそらくコレだったのではないでしょうか。



Made in San Francisco、“Gunne Sax” のヴィンテージ・ドレスです。

1969年ウッドストックのアノ時代に
ヒッピー文化と若者ファッション発祥の地となった
サンフランシスコで設立されたガニーサックスのドレスは、
一着一着手作りで作られ、 今も熱心なコレクターが世界中に居るという、
まさにドレス界のレスポールBurstなのです。

中世ルネサンス風ドレスのようで、よーく見ると
ヒッピー風なROCKなテイストが施され、

やたらかっちょいい!


で、この衣装をマトった初心者ベーシスト・クガチャンに、

「ドラムが土屋さんだから大丈夫だよ。
厚見さんの熱烈なファンが集まって楽しむトリビュートバンドが作りたいんで、
とりあえずボーンって弾けるとこだけ弾いてくれればOKだからさ。」


などとユル〜い勧誘して、いざ幕が開いたら。。。



ちゃんと弾けるよーになってた!

どころか、

すごい上手くなってた!(皆驚)

という。


御覧ください。

必死なフロントマンの後ろで余裕の演奏をかます、この晴れ姿!



ちっきしょぉー!(≧▽≦)


完膚なきまでにヤラレましたっ。(笑)

もはや、 NORTHを操る土屋さんが どんなに凄まじいドラムを叩こうが、
高橋君が巨大なキーボード城の中で、 どんなに熱演しようが、



ワタクシが必死に歌おうがメロトロン弾こうが。。。

御覧のトーリ、


観客のオジサン達は、だぁれも我々を見ていませんっ!(爆)


 


一見すると、たどたどしい指使いで、
細い指でチョチョって弾いているようで居て、

そのサウンドたるや。

厚見さんから拝借した1960年代Gibson EB-0と、
我が家の家宝1967年製Fender Bassman アンプという、



黄金の組み合わせによるGE真空管をドライヴさせた
凄まじくぶっ太い極上サウンドを、
しっかりとした重心の低いビートに乗せて平然とぶっ放すという。 (≧▽≦)

そのギャップに、もはや会場の誰もがクギ付けに。(笑)


です。


ちなみに御本人曰く、
「ぜんぜんダメです!同じアンプなのに、
ちゃんと弾けててなくて
練習スタジオの時のほうが もっと音が良かった!」

で・す・と。

いやはや。。。オタクじゃん!チキショー! (≧▽≦)

初心者なんで。。。アンプの電源の入れ方もよくわかんないのに〜!(笑)



11/3 Debut Live @ Sanctualy

― SET LIST ―

アラベスク

It Ended as Friends

美しき愛の掟



 



 


 
 

 








ボクはこれまでに多くの“熱烈なるトリビューター”の方々と出会い、
多くを学び、 刺激を受け、親睦を深めてきたのですが、
自分自身も含めて、皆さん日常生活では他のアーティストも愛聴したり
コピーしたりもするワケで、それってごく普通の事なんですが。。。
これまでに。2人だけ。

トテツモナク凄まじいトリビューターに出会いました。

ひとりはMR,JIMMYのジミー桜井さん。御自宅に遊びに招いてもらったら、
家の中はツェッペリン一色の、まさに“聖なる館”(笑)
で、ずーっとBGMにツェッペリンが流れているので、
「あのぉ、桜井さんて、ツェッペリン以外、聴かないんですか?」
って質問してみたら。 笑いながら、
「そぉんなことないですよ。いろいろ聴きますよ。
ジミーペイジのソロアルバムやFIRMも大好きですよ。」
 
と。(笑)

そしてボクの人生で出会ったもう一人の
最強トリビューターさんに同じ質問をしてみたら。

「VOWWOWかっこいいですよねー。でも実は。。。
ムーンダンサーも大好きなんです。清志郎さんのバンドでも素晴らしいし。」

って。(≧▽≦)

ここにも。(笑)


ちなみにこの銀色の衣装は厚見さん御本人から譲り受けた“本物”


「そおいえば、高橋君てさ、ジョンロードの話題になっても
エマーソンの話題になっても、ぜんぜん喰い付いてこないよね。
厚見さんのキーボードにしか興味ないの?」


「そ、そ、そんな事ないです。。。みんな素晴らしいし。。。」

「じゃあ、他に誰?」

・・・・・(しばし考え込む)・・・・

「 あ。。。すみません。。。 居ませんでした。。。
ボクは厚見さんが、、、

好きなんですっ!

(高橋くん真顔、ボク大爆笑!)

 

プレイから厚見玲衣以外の匂が全くしないキーボーディスト。

「そのアーティスト も、好き」なのではなく、
「そのアーティスト が、好き。だから音楽を演奏する」 という。

人生を賭してリスペクトしていて、人生を捧げると同時に
人生そのものを与えてもらっているんですと断言できる彼ら。

そんな高橋君といつか一緒にバンドをやろうね!と話し合ってから
何年も経って、遂に!



厚見さんのキーボードと厚見さんのヴォーカルを分業で!(笑)









  



土屋さんの強力なサポートを得、高橋君の熱演、クガチャンのがんばりもあって、
ほんとうに楽しく、大好きなムーンダンサー、タキオンの曲を演奏させてもらった
初ライヴでしたが、 たくさんのドタバタ劇場ハプニングにも見舞われ(笑)
それら総てもまたオモシロオカシくって、忘れられない経験となりました。


例えば。


ライヴ前日の夜、 さあ明日の為にメロトロンの最終チェックを。。。
って思ったら、ぬわんと。
テープが駆動装置にからまってチギレてしまったのです!
もうホントあたま真っ白、カオ真っ青。。。。


左から8本目のテープが引きちぎれている悲しき風景。


この窮地に的確にアドバイスしてくださる方は、
ボクの知るかぎり一人しかいません。

「夜分スミマセン、厚見さん、御相談なのですが、
実はたった今、メロトロンが壊れまして。。。」


「じゃあ、ボクのを使いないなよ。今から取りに来れば。」

なんとこの窮地を、 30秒で解決してくださったのです。


なので、この日の白いメロトロンは、厚見さんから提供して頂いた、
ムーンダンサーやVOWWOW再結成コンサートで使った、
あの、“本物”のメロトロンだったワケです。



おかげでウチのメロトロンより、安定した
素晴らしいサウンドを披露することが出来たのです!


壊れてしまったメロトロンの修理を考えると気が重くなりそうですが、
壊れたのが本番中じゃなくて良かったですし、
ギリギリ間に合う前日の夜に不具合が発症してくれたのも
トテツモなくラッキーだったワケで、全ては気の持ちようです。

よーく考えてみたら、楽器の修理も趣味だし。(笑) 
ラッキーじゃん!って。

なんといっても、貴重で繊細なメロトロンを即決判断で貸してくださった
厚見さんに、 あらためて大感謝です。


このメロトロン騒動で、“厄払い”できて、
これはきっと本番はうまくいっちゃうぞ。
この感謝の気持ちを演奏に込めなきゃ!などといろいろ妄想したりして、
なんでだかメロトロンが壊れたのに嬉しくてハッピーという。(^^)

メロトロン初心者ですが、おのずと演奏に気合も入ります!








で。そんなHAPPYだらけの中、笑いの神様はまだ納得していなかったらしく。
なんと、こんどは幕が開く直前になって、次なる機材トラブルが発生したのです。


ほんとうは、暗幕が開いたらこのアルバムジャケットの実写版になってて、




厚見さんから提供して頂いた本物のムーンダンサーが使っているOpening SE
“Moonlight Serenade”の流れる中、おごそかに開演する演出を考えてたんです。



ですが、あろうことか我々の持ち込み機材ではなく、お店から拝借した
Leslieスピーカーが故障してしまい、なんとか修理復旧を試みたのが裏目に出て、
長時間のロスTimeを生んでしまった為に、
これ以上お客さんを待たせられないと判断して、

ズルズルって(笑)。

幕を開けて、時間つなぎの前説を始めることになったのです 。


おかげでお客さんとお話しながら、
機材の説明もできたんで、楽しかったですけどね。(笑)


メンバーの内心は、ああ。。。ウチら、「出オチ」で勝負のバンドなのに。。。


出オチ:

読み方:でおち
別表記:出落ち
お笑いの用語で、登場した瞬間がすでに笑いを取る状態であること、
出たそばからオチがついていること、などを意味する表現。
しばしば、最初がクライマックスであり
その後は痛々しい雰囲気に陥ることを表す。



普通だったらネタバレしちゃったし、用意してきた演出が生かせなくて、
どーんと暗いムードに支配されてしまいそうなのですが、
そこは笑いの神様が憑いているアツミっくレインです。

思いがけない演出が待っていました!

ちっともLeslieスピーカーが復旧できそうにない空気を察し、
これ以上のロスTimeは イベント進行に悪影響と判断してくださった
Leslieに超詳しい“父兄”の方が
客席からステージに駆け上がってくださり、
あっという間にトラブルを復旧してくださったのです。

舞台装置が壊れて、開演できずにたじろぐ子供達に業を煮やした大工のお父さんが
偶然持っていたハンマー片手に舞台に上がって、
あっという間に直してくれちゃった。
みたいな。

ほんとうに、ナニからナニまで、ありがとうございました! 厚見さん。
(≧▽≦)



おかげさまで、終演後にたくさんの反響を頂きました。

その多くがクガチャンに持っていかれたのは言うまでもないのですが(笑)、
この日のPAサウンドの良さを評価してくださったメールもたくさん頂きました。

そこにも。実は!
この方のお力添えがっ。


(開演前のサウンドチェック時の写真)


ぬわんと、開場時間の何時間も前に来てくださり、
サウンドチェックに立ち会ってくださって、メンバーやPA エンジニアの方に
的確なアドバイスをしてくださったのです!

本番中にもPA卓席に駆け込んで、的確な指示をしてくださっていたと
後で客席に居た友人達から知らされ、大感激しました。(≧▽≦)
ナニからナニまで、

ほんとうにありがとうございました、厚見さん!



2014年5月に行われたムーンダンサー・タキオンのライヴレポート
http://grandfunk-maniac.org/atumic-rooster/Moondancer_Tachyon/2014.htm

を、既読して頂いた方は御存知のトーリ、 このアツミっくレイン。
結成のキッカケは、 ライブ打上げで披露した“宴会芸”でして、


http://grandfunk-maniac.org/atumic-rooster/Moondancer_Tachyon/Arabesque_Maniac.htm

一発芸的発想と申しますか、
実は今後の活動計画なるものは白紙だったのです。。。がっ。


これほどまでに多くの方々に力添えて頂けて、 こぉんなにも楽しく、
こんなにも素晴らしい音楽を演奏させてもらえる幸福感を味わってしまった今 。

これは続けていかねば!と、

ぬわんと土屋さんを含めたメンバー全員が、あろうことか
「やる気」になってしまいました!


果たして次は、どんなハプニングが起こるのか。(笑)



そ・し・て、

これまた偶然にも、この初ライヴからわずか3日後に
ムーンダンサーとタキオンの新譜 (未発表音源や映像のBOXセット)
「TRILOGY」 が発売となりました。

まるで神様が用意してくれたかのようなタイミングで、
「本物はこぉんなにも素晴らしいのだ!」
と。(笑)


http://bridge-inc.net/atsumi/


今回「TRILOGY」に収録された未発表音源が録音された
1979年〜1981年当時といえば、 15歳くらいだったボクは、
今回前座で久しぶりに演奏させてもらったJohnny Louis&Char こそが
日本一凄いと思っていたし、邦楽は洋楽を超えられない
とさえも思っていました。
こんなにも緻密に構築された美しいソングライティングと
超絶な演奏技術を備え、
尚且つ全員が演奏しながら歌えて(←ここ重要!)、

こんなにも凄い音源を残していたなんて、
当時全く知る由もありませんでした!

これらの音源が当時発表されていたら、
日本の音楽史は確実に変わっていた!(断言っ)


ほんっっっとうに、凄い!

ほんっっっとうに素晴らしい!!!!






テレビで見たムーンダンサーしか知らなかった(それも十分凄かった)んだけど、
いろんな音楽を経験してきて、楽器や演奏の事も
少しは分かるようになった今だからこそ、
この恐ろしいまでの音源集「TRILOGY」の凄さが骨身に染み入るのです。


いやはや。。。。とんでもないバンド。。。。


の、トリビュートバンドを始めちゃいました!(爆)

です!




ほんとうに素敵な経験となったこの日のライヴを
こうしてレポートとして公開するに至り、
公開前夜にメンバー達から寄せられたコメントに、またしても。
琴線をワシ掴みにされてしまうのはボクだけではないと思います。


私はムーンダンサー、タキオンのファンになって良かった


僕の賭けた青春は間違っていませんでした!(≧▽≦) 


これこそが!



懲りずにまた演ります!


初ライヴを祝福してくださった皆さんに、心から感謝しています!


Written by Eiji Farner



フライヤーページ


http://grandfunk-maniac.org/dfunk/grico_an_d!_funk/2014_11_03sanctuaryflyer.htm



フライヤー

                                    Artwork by Eri Otsuki



Grand Funk Maniac 大・文化祭ライヴレポートページ





本物の、Moon Dancer vs TACHYON ライヴレポート

   

 

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