JAPANESE LEGEND GUITAR


The greco Nara’s design MR model
“The Sohn Special”

こ の暴走機関車サイト、Grand Funk Maniac は、謎に包まれたグランドファンクの使用機材と唯一無二のサウンドを解き明かすことを目的に始めたのですが、気付いたらたくさんのグランドファンク・マニアの友人が乗車してきてくれて、ほんとうに素敵なcommuneとなりました。たくさんの出会いに恵まれて、たくさんの“想い”に溢れた楽器が登場しました。

そしてまた。ここに、日本のギター史に残る、
強烈な輝きを放つギターが登場です。



昭和の国産ギターに詳しい方には、あまりにも有名な、
Greco MR モデルの特注品です。

なんだ?グランドファンクと関係あるのか?と、思った方。
甘〜い!(笑)

その説明には、このギターを語らなければなりません。


Greco ME-700
http://grandfunk-maniac.org/mark/Greco_ME700.htm

国産ヴィンテージギターの最高峰にして、
世界で唯一のグランドファンク・コピーモデルが、
70年代にこの日本で開発され売られていたことはあまりにも有名です。

21世紀に隣国製コピーモデルが発売されましたが、あれは
当サイトに掲載したボクのギターの写真を模写したのが明白なので、
これはグランドファンクモデルにあらず。(笑)


Eastwood Guitar
http://grandfunk-maniac.org/mark/EastwoodMessenger.html

見た目は同じようですが、 当時ほんとうに少なかった
グランドファンクのステージ写真を唯一の資料として、
穴が開くほど眺めて作ったハズの、

グレコのME-700こそが、
生粋のグランドファンク・モデルなのです!

 



おっと、力が入ってしまった。(^^;

で、このグレコME-700メッセンジャーモデルですが、
70年代の国産ギター収集家やグレコマニアの方には信じがたいことに、
このサイトで出会い大親友となってくださったKogureさんから

タダでもらってしまったものなのです。

幻のギターがもらえる奇蹟なんてあんのか! と、思った貴方。
こちらもご覧ください。


Gibson L-5S
http://grandfunk-maniac.org/mark/L-5S.htm

この70年代Gibson社の最高級モデル、L-5Sですが、これも。
このサイトを始める大きなキッカケとなった、一番最初に出会ってくれた
大親友のSohnさんから、ぬわんと。

タダで頂いてしまったギターなのです。

で、2014年夏。
アメリカで偶然にもお会いできたマークファーナー尊師が、
(って、この偶然もトテツモナイ奇蹟体験だったのですが、
長くなりすぎるのでここでは割愛)

ぬわんと、 このギターにサインを書いてくださり。



もう、どれもが、人生の運を使い果たしたかのような奇蹟だらけで、
自分でも怖くなる時があります。
ですが、それらの出来事が総て、
Railroadの上にちゃんと乗っていると気づく瞬間があるのです。

最も素敵な奇蹟は、時間も場所もバラバラに起こる、
それらのひとつひとつの出来事が、
ある瞬間にひとつにつながることなのです。




Meet the Legend

今から2年前、

横浜クラブセンセーションで行った、どファンクレイルロードのライヴに、
ひとりのお客様が来てくださりました。

「ホームページを拝見して、私が開発に携わったグレコME-700を
大切に所有されているのを嬉しく思い、メールを送りました。」

というメールをくださったのは、ぬわんと!
当時のグレコギター開発デザイナーの奈良さんでした。
体調不良を押して、横浜まで足を運んでくださり、
終演後に御挨拶させて頂いていたら、 その場に居たSohnさんが突然、

「奈良さんって、ボクが子供の頃に欲しかったグレコギターを
解説していた奈良さんではないですか?」

と!

Sohnさん曰く、

「メッセンジャーME-700はどこの楽器屋にも置いてなくて、
当時グレコはMR モデルをイチオシで、
そのMRモデルはメッセンジャーによく似たギターで、かっこいいな、
きっとデザイナーはメッセンジャーが好きに違いない!って
勝手に想ってて、なのでMRが欲しくてね。
だから何かで読んだ開発者の名前は忘れませんよ!」

と。

その場に居たボクもびっくり。奈良さんもびっくり。
奈良さんがグレコギターの開発者だってまだ紹介する前に、苗字だけで!

「いや、失礼ながら他のお客さんより御年配だし、
エーチャンのライヴだから、きっとなにかグランドファンクに
関係がある方のような気がして御紹介してもらおうと思ったんだよ。
で、奈良さんという苗字は、ボクの中ではMRの奈良さんなの(笑)」

と。

で、 その会話があって、

「はい、MRも私です。」


って!(≧▽≦)

奈良さんが歴史に残る国産ギターの最高峰MRモデルの
開発者であったことをボクも初めて知ったのです。

で、そこから、奈良さんとSohnさんが仲良くなって、その奈良さんが。

Sohnさんへの友情と、ギター開発者としての長い人生の“証”となる、
日本最高水準のギターを現在のグレコに発注したのが、
この特注MRモデルなのです。



厳選した最高級マテリアルを惜しみなく使い、
日本のギター製作技術の粋を集めて作られた
芸術品とも言える、この美しさ!

 

この素晴らしいギターを、ぬわんと!
大親友となったSohnさんへプレゼントしたのです。

このギターがSohnさんの手元に届いた夜。

「今から行くよ。
エーチャンに見てもらわなければならないギターがある!」
って、わざわざウチまで来てくれて。

奇蹟だと思っていた出来事は、
総て、ちゃんとつながっているんだという事を、
ボクはまた友達から教えてもらいました。


グランドファンクっていう暴走機関車は、
乗車したみんなに次から次へと。
美しく素敵な景色を見せてくれるのです。




MR
GRECO1975

“Sohn‐MRn”


国産ヴィンテージギターファンであれば、
この ロゴが持つ、特別な意味をお分かりでしょう。

トラスロッドカバーの隅に刻まれた小さな “n” の一文字から、
このギターに込められた“奈良さん”の想いが伝わります。


奈良さん、
出会ってくださって、 ほんとうにありがとうございました!
昭和に育った日本中のギター少年と、
今の時代に楽器ビジネスを営む全員を
この場所に導いてくださり、“夢”を与えてくださり、


ほんとうにありがとうございました!






≪ 後書 ≫


実は。このギターが完成してから、この記事を掲載するまでに
一年も経ってしまいました。

当サイトを応援してくださっている厚見玲衣さんのトリビュートバンド、

http://grandfunk-maniac.org/atumic-rooster/Moondancer_Tachyon/Atsumic_Rein.htm

を一緒に結成した
大親友の高橋君と ミーティングしていたら。ぬわんと、

「あ。エージさんて、奈良さん御存知ですよね。
ボクもお仕事でお世話になってまして。」
 
って!!!!

こんな事って!!!!

で、その時に、ようやく。
総てが奇蹟でつながっているという事に気が付けたワケです。

Kogureさんがくれたグレコのメッセンジャー、
SohnさんがくれたGibson L-5S、
そして、今年。マークファーナーにお会いできて、
高橋君と念願の新バンドが結成できて。

こんなにも楽しい体験だらけの人生に導いてもらえたのは、
ボク達はみんな、

楽器を好きになったから

であって、そんなボクやSohnさんが子供の頃に
ボロボロになるまで読みあさっていたのは、楽器屋でタダでもらえる
グレコのカタログだったワケで。
あ!奈良さんのおかげだぁ!って。(^^)

奈良さんの御存知ない場所で、奈良さんに与えてもらった夢は、
ほんとうに実現するんだということを、
ボク達はちゃんとこのRailroadの上で出会って、
みんなで一緒に体験させてもらっています。

このRailroadの先で、またお会いできるのを信じています! 


Written by Eiji Farner
2014.12.03








― 追記 ―

Written by Eiji Farner
2015.02.02


Japanese guitar designer maestro
rest in sweet peace...

1970年代に国産エレキギターの礎を築いた奈良史樹さん御逝去の報に接し、
心から哀悼の意を捧げます。

当サイトに於きましては、ご生前のご厚情に深く感謝するとともに、
青春時代にグレコギターから多くの“夢”を授かった者のひとりとして、
心からご冥福をお祈りいたします。

GRAND FUNK MANIAC Eiji Farner

 

To: <info@grandfunk-maniac.org>
Sent: Saturday, April 06, 2013 11:58 AM

初めてお便りします。池部楽器渋谷店の高橋マネージャーから、ご存知ですか?「グランドファンクマニアック」サイトというメールをいただき早速アクセスしました。
おお!おお! ワタシは当時グレコで商品開発と広報、貿易を担当していました。 またPlayer Magazineの立ち上げにも関わり、黎明期のプレイヤーマガジンで出版業務にも手をつけていました。 さらには、後楽園球場でフェンスをつかみ、雷雨に打たれた世代です(笑)
あらためて、 http://grandfunk-maniac.org/mark/Greco_ME700.htm
を拝見し、懐かしさだけでなく、エイジ・ファーナーさんの活動に感動しました。 当時3人バンドであの迫力は・・・CreamかGFRだけでした(もっとあるかもしれないけど)
GRFはほんと、凄かった。
Greco ME700はユーザーのリクエストで製作がはじまり、それがプロジェクトシリースというカテゴリーで取り扱われるようになり、やがてレギュラー化していきます。 ギターにまつわるエピソードはたくさんあります。 WESTのアンプに関しても(特約店契約をしにLansing Michiganまで行きました)あります。 でも、最大の想い出は・・・ 当時北海道にいたGFRマニアの高校生(名前は失念)から毎日とどくGFRに関する質問手紙の回答にあたふたしていたことです。 GFRの音楽、機材、服装から髪型まで多岐にわたる質問でした。
先日のライブは見逃しましたが、次回はフェンスを揺すりに参上しますね。

奈良史樹   

これは奈良さんから頂き、当サイトでお預りしていた皆さんへのメッセージです。





2月15日(日曜日) 四ッ谷アウトブレイク
REMEMBER THE MAESTRO of design
“MEMORIAL CONCERT”

for Mr,Fumiki Nara
ボク達のグレコギター感謝祭!





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