SX

全盛期のGFR最後のライヴ活動となった1975年日本公演の際に手に入れられたと思われる、その存在自体が最も謎に包まれたギターがコレです。私達日本人(のオヤジ世代)には馴染みのギターですが、恐らくコレをMARK師匠が所有されていた事をご存知の方はYAMAHAマニアにもGFRマニアにもほとんど居らっしゃらないという。。。。MARK師匠も御自身のギター遍歴の中で一切語らないがために、誰も知らない、知られたくない(?)、秘密(??)のギターがこのYAMAHA SXモデルなのです。

そして予め申しますと、今現在もなお、MARK師匠がSXを抱えている写真すら発見できずにいますので、ここにあるSXがMARK師匠の所有されていた(ハズの)ギターと同じである可能性すら「?」マークなのです。

ではでは。トナレバ、いつものよーに、あれよあれよと偶然に偶然(←必然というの?)が起こり続けてここに至った経緯を語る以外に、「なんでSX?」を説明するスベが御座いませんので、状況証拠と推測だらけのSX説を展開させて頂きます。

先ずはギターの検証です。


YAMAHA SX-80

びわ。ですな。どう見ても。
1976年のマイナーチェンジを境に初期型と後期型があって、これは75年頃の初期型です。GFR来日が75年で、解散したのが76年ですので、初期型をチョイスしました。

後期型のシングルPUモデルはPU×3ですが、初期型はご覧の通りシングルPU×2です。レスポール系デザインのイメージなのですがネックのスケールはストラトと同じロングスケールです。なので弾き心地はストラト系です。(コレ、後に展開する“妄想”の重要なポイントになります。前フリ前フリ。。。)
で。なんとなく。「びわ」なんだけど、見たことあるよーなデザインです。シングル×2で、カッタウェイ部のホーンが無い。コレ、ミドリ色に塗ってテープ貼ったら、かなり似てない?メッセンジャーに。ピックガードからノブやスイッチの配置に至るまで。。。。(はい正解。すでに妄想、始まってます。)

さて。YAMAHA SX説。どこから話せば信じて頂けるんだろう。。。。情報到着の順番に行きます。

私が始めて「んっ?」って思ったのはさかのぼる事1982年。ロッキン f なる雑誌の来日インタビューで、使用ギターを語られた際に「フェンダーストラトを77年から使ってる。メッセンジャーやヴァレーノという珍しいギターも持ってる。ヤマハのSGも持ってる。」と語られたのが発端です。

当時はGFR再始動には不遇とも言えるフュージョンブーム(クロスオーバーとも言ったな)&ヘヴィメタル&AORブームでして、ま。それら全てのジャンルの全てのギタリストがヤマハのSGは全員持っていた。と言ってもいい(明らかに過言だな)くらい、今の時代でいうとストラトキャスターのような存在のギターだったような。。。で、思いました。「ありゃりゃ。昔はナニ使ってるかさっぱり分からなかったMARK FARNERも(←当時はナマイキにも呼び捨て。メッセンジャーってナニ?状態) 今の時代は他のギタリストと同じでストラト&ヤマハSGなの。」と。

この時点でヤマハを持ってるのを知りまして、日本中どこでもいつでも中古が買えるSGとなれば、買うのはいつでもいいや。もっと言うと、アルバムでもライヴでも使ってる様子ないし、買わなくてもいいや。と思っていたワケです。(今思えばツイてた。。。)

がっ。
矛盾に気付くワケです。

「んっ?77年からストラト使ってる???んじゃ、名盤 BornToDie (’75録音)や Good Singin' Good Playin'(76年)のストラト系サウンドは、ストラトぢゃないんかい!?」。。。と。
で、導き出した仮説が、「わかったぜえ。ヤマハのSGってバイサウンドって名のコイルタップが付いてたハズだから、ヤマハSGをコイルタップして使ったんだ!!!」でした。
「BornToDieってストラトだと思うでしょう。ふっふっふ。アレはねえ、ヤマハだと思うよお。」 と自論をまき散らしつつ、ほくそえみつつ。
よし、SG買うぜ。と思いつつも、余りにもバリエーションが多すぎてどのSG買えばいいんだか分からず、MARK師匠の所有してるヤツの仕様が判明するまで買わなくてもいいや。と思っていたワケです。(ツイてた。)

がっ。

SGの再評価が高まる中、いろいろな書物により得た情報で、またまた矛盾を発見。
「へ?バイサウンド・システムって76年からなの。。。」 ならばBornToDieのレコーディングに間に合わないぢゃん。そうだ。プロトタイプだ。試作品にチガイナイ。(←自分に言い聞かせてるフシ有り。)
「いやいや、待てよ。トナルト、試作じゃ、買えないじゃん。どのSG買えばいいか、ヨケーわかんないじぢゃん。。。。。。」
で。ここで壁にブチ当たって10年くらい放置して2006年になるワケです。

あ。ちがった。目撃情報がひとりだけ。あったんだ。

「ふっふっふ、お前はなんにもシラネーんだな。俺は見たぜ。MARK FARNER はヤマハのギター持って、ヤマハの小冊子に載ってたんだよ。」証言者は、ナント、アメリカに移住した兄でした。

「ちょちょちょちょ。ちょーと待って。その小冊子は、今ドコ?」
「実家の物置き。」
「・・・物置き、もうないよ。」

が〜ん。

ま。よくあるハナシで、親が捨てちゃったワケです。くそーっ。
とまあ、この時点では「やっぱヤマハかあ。間違いなかったな。うんうん。SG。SG。」くらいに思っていたのワケです。

がっ。この辺からイッキに。あれよあれよとハナシが動き出します。

先ずは YAMAHA SC-1200 です。私が一番最初に買ったギター。
ムリヤリGFRにこじつけてこのサイトで紹介したあのギターです。
2年位前、日本に帰国していた兄にこのSC-1200を自慢したのがキッカケで、兄と古いヤマハのカタログをパラパラと読んでいたら、「おー、コレコレ。MARK FARNERが持っていたのは、このカッコのギターだったよ。」と、突然指差したのが “SX” だったのです。

「へらへら。いやいや違うハズだよ。MARK師匠様は“SG”とおっしゃったんだよ。ナラバこーゆー色のSGだったんでしょ。」

「いや。違う!絶対にコレだ。当時SGはサンタナで、サンタナとは違う見慣れないのをMARK FARNERは持って写っていたんだ! 完全に思い出した。間違いない。」

「えっえっえっ! SGぢゃなくて、SXなのお〜!!!!!!!!!」

「当時、俺は お前より先 に、グランドファンクの大ファンだったんだ。忘れないよ。」

いつになく自信満々の兄。

で。いろいろ調べてみたら、SXの試作機は、SGという名前だったという事がわかって、そおいえばっ!バイサウンドが無い75年にシングルコイルサウンドなワケだから、タシカニSXのほーがナニモカモつじつまが合うぞ。と。

「こっちのほーがメッセンジャーっぽいじゃん。」ものセリフです。

ならば。今の時代、探せばその小冊子が出てくるだろうから、そうすりゃ全部わかるじゃん。
と探し回ったのですが、小冊子。どうしても得られず。。。
で、その後数年間、WESTやらフェンダーアンプやら、他にも大量にある研究課題に没頭して今に至るワケです。

その間に、唯一得られた新情報といえば、遂にCD化された前述の名盤 Born To Dieデジタルリマスターに収録されていたボーナストラックで聴ける謎のギターの音。です。
ストラトのようでいて、本編で聴ける他のテイクとは明らかに違う音色。その曲とは12曲目スタジオライヴ(リハ?)の Genevieve です。
私はコレを聴いた時に、確信を持つに至りました。テカ、ひっくりかえりました。

キタ――――(゜∀゜)――――!!!! って。 (←えっ、この表現もう古いの?)

75年日本公演から帰国した翌月から始まったBornToDieの録音に、やっぱりヤマハは持ち込まれたにチガイナイ。
さあて。この辺からナーバスなんで、言葉を選びつつ。先ずは状況証拠から。

BornToDieで突然、MARK師匠のサウンドが一変します。いわゆるストラトサウンド(シングル・ハーフトーン)に。
が、ストラトは77年から使い始めたと、日本でのインタビューで語られています。
そのストラトは74年製です。
そして75年にレコーディングしたBornToDieでの使用ギターを語られたことがありません。
レコーディング風景写真も一切ありません。

そこで私の仮説です。(“妄想”ですよ。いつもの)

ヤマハさんから頂いたシングルPU搭載の、びわみたいなギターでレコーディングに着手した。先の未発表ボーナストラックを含めリハなりプリプロなりが進んでいる段階で、何らかの理由が起こって、近所の楽器屋に「サブ」もしくは「代替え」となるシングルPUのギターを買いに走った。
吊るしの新品。(中古買うワケなし) アームがないんで、工場出荷後1年くらい売れ残っていた(?)ストラト。
もしくはヤマハさんから頂いたギターと同じ色。としてチョイスしたらアームは無かった。とか。
ここで、前述の前フリ(だいぶ上のほうだな。)の、Gibson系スケールからFender系ロングスケールへ移行がSXを介してスムースに行われた背景も垣間見えます。

『使わないのにアーム付きギターが好き』 なMARK師匠が、アームの代名詞ストラトはなぜかアーム無し。という永年の謎。
赤いギターが好きなのに。ドハデなギターが好きなのに。カラーバリエーション豊富なストラトの中から地味〜なナチュラルをチョイスした永年の謎。
みんなが使ってるギターはキライなのに、みんなのストラトをチョイスした永遠の謎。

た・ぶ・ん。

間違いなく、このタイミングで何かが有ったのだと、私は想ふワケです。
びわみたいなギターが壊れたのかもしれませんし、レコーディングエンジニアがどうしても音を作れなかったのかもしれません。
少なくとも。
当時のMARK師匠はヤマハさんからギターを得て、小冊子にも登場した。そんな状況下で実直なMARK師匠がストラトをメインとしてフルマウような事は有り得なかったのでしょう。
1982年のインタビューでもヤマハさんへの御心遣いが伺えますし。
なのでこのびわ。
小冊子が出てくるまで、買う気も、このHPに仮説(妄想)を載せる事もないだろう。。。。と、ホンの先週まで思っていました。

トコロガ。

蹴るんです。誰かが私のケツを蹴るんです。もう、炉は真っ赤に破裂しそうなのに石炭をガシガシ蹴り込むんです。
暴走機関士、爆音恐竜ベーシスト、すわべさんです。
もう何ヶ月も一緒にリハしたりしてるのに、彼という恐ろしいManiac Man の素性を知らずに居ました。

すわべ「持ってるんです、わたし。SX。」

大好きなんだ。って。SX。。。。。いやはや。
そこに有ったかあ!!!!みたいな。

で。で。で。

彼のSXに対する想い入れっちゅうか、何でも知ってるスナフキンみたなHPは、こちら ですので、SXの詳細に関してはそっちをご堪能ください。
こっちは妄想癖野郎のGFRキチガイのページで。

ちなみに左のPhotoがすわべ's SXです。

おもうに。MARK師匠のSXは3PUだったんでないんかい。と。

このすわべ’s SXのほうが、私の買った75年モデルよりも、MARK師匠の仕様に近いんでないんかい。と。
ボーナストラックの Genevieve の音もBornToDie本編の音も、センター+リアのハーフトーンっぽい。

強烈なSXマニア(すわべって書けよ)さんからの情報ではMARK師匠帰国後、追って(誰を?)来日したディ〜プパープルのトミーボーリン氏もSXプロトをヤマハさんから借りてハイウェイスターを弾いたそうで、そのSXプロトは、3PUで、ストラトのブリッジで、スルーネックで。って、おい。
それってSC-1200のボディ形状ダケ違う、SXシェイプのSC-1200プロトじゃん!

アレ、脱線?

つまり、ボーリン氏とMARK師匠のSXは時期的にも近いし、その翌年のマイナーチェンジでSXが3PU仕様へ変貌してゆくという手前の試行錯誤期だった(?)トナレバ、MARK師匠のSXも75年なんだけど 3PU だったんでないんかい。な。と。
幸い、ここに2PU仕様と、3PU仕様を弾き比べられる環境が揃いましたので、じっくり検証してみます。(テカ、すわべさぁん、貸してね〜)

それにしても、SC-1200 を自慢(?)した記事中で、「MARK師匠のストラトに施された改造と、SC-1200は似ている。」と書いたのが、トミーボーリンSXの存在によってマンザラでもなくなってきました。SXがSCに後継されて、ストラトシェイプになり、いろいろなPUの組み合わせが可能なスイッチ×3個独立仕様になったので、SXのサブ(もしくは代替え)としていたストラトシェイプのストラトにもSCのアイデア(スイッチ×3)を搭載した。。。ねっ、妄想楽しいでしょ。

ひとよんでトミーボーリンつながり(なんだそりゃ)

アレ、また脱線?


Tommy Bolin's YAMAHA SX
(現:山本恭司氏所有)

YAMAHA SC-1200

ね。似てるでしょ。更に、このSC-1200とMARK'sストラトが酷似してるワケです。
なーんだ。その程度の蹴りかい。と思われた手厳しい(テカ、まだ読んでくださっている)方。
更に更に。この辺から、い・つ・も・の暴走特急状態に突入です。

すわべ's SX の存在を偶然に知った正にその夜、当サイトに一通のメールが届いたのです。(ホントの話)
熱いメールをくださったのはOhnoさん。そのOhnoさんがGFRを弾きまくったギターをどうしても見せて頂きたくてお願いしたのが、先ごろOhon Collectionに登場して頂いたブットビ驚愕の“アレ”です。
似てますよね。偶然っちゃあ偶然なんですが。

更に更に。

今度はそのOhon Collectionを見て、驚愕のおったまげ情報メールくださったのが、パラノイドさんです。

ナ・ン・ト!


 話は変わりますが、「お宝コーナー」のOhonoさんのトコロにヤマハの件が書かれ ありましたが、あれは本当だったのですね。私の中の長年のモヤモヤが晴れそうです。
 実は私が30数年前、田舎のレコード屋さん(YAMAHA系)でMARK師匠がYAMAHAのSXを弾 いているポスターを見た記憶があったのですが、白のSGとゴチャマゼになってて、 SXだったのかSGだったのか判定できなくなっていたのです。ポスターもモノクロだったので、本当の色は定かではありませんが、白っぽい色だったように思います。
 またひとつ記憶の整理が出来そうです。

form パラノイド

キタ――――(゜∀゜)――――!!!!

兄しか目撃談が無かったのが、遂に。
身内なモンで、どうも兄だけぢゃーなぁなどと思っていたんで、「にいちゃんゴメン」
ポ、ポ、ポスターあんのかいっ!
パラノイドさんにもMARK師匠は「師匠」なのかぁっ!

そういえば兄もナチュラルのSXを指差して、こんなカンジの色だったような。。。と言ってたな。(急にガゼン、兄の証言を信用しはじめたワケね。)

ト・ナ・レ・バ。

もう、買うっきゃないじゃん。SX。ナチュラル。
で、探したら、すぐ見つかって。ありゃりゃ、なんという怒涛のような蹴りなんだ!
初期型はカナリ珍しい(らしい)んであんまり無いから色指定困難だと後から知るワケです。
ちなみにすわべさんがSX持ってるって気付いて情報交換はじめてから、いろんな方が最高の“登場”をしてくださって、SX見つけて、買うまで、ジャスト一週間で出来事です。ジェットコースターみたい。
ああ。蹴ってくれた、登場キャストの皆さん、素晴らしいギターと、最も難解な“謎”を与えてくれたヤマハさん、そしていつものように私を夢中にさせてくれるグランドファンクレイルロード。ありがとう!

フト。

考えてみたらコレって、MARK師匠のソロでも、再結成期でもなくて、70年代の全盛期に一瞬でもメインの座についたギターなんですよね。
しかも日本製。そういえば当時の私は、ギブソンは30万円台、フェンダーは20万円台、その次がヤマハで10万円台、あとの国産メーカーは10万円未満。で、ヤマハがNo,3と思っていました。(笑。でもマジ。)
なので予算的にフェンダーの入門用ムスタングにしようか悩みつつもヤマハ最級機種SC-1200をチョイスして買いましたし。

ヤマハはコピーモデルよりオリジナルモデルがメインで、しかも海外アーティストにも認められてるっていうイメージが強かったように記憶しています。もちろんMARK師匠がこっそり使っているなんて全く知りませんでしたが。

当サイトは、GFR系レプリカとしてGRECOのレアモデルが多数掲載されておりますが、忘れてはなりませぬ、GFR全盛期、日本にはTheジャパンオリジナル、YAMAHAがありました。当時MARK師匠も使った(ハズ!)のヤマハ・オリジナルギターは、今手に取ってみてもほんとうに素晴らしい!と声を大にしちゃいます。

Great Thanks ! All my Friends !! I call it “Funkdrunkers”
and
Great Thanks ! My first guitar maker YAMAHA,
You gave me a Railroad ticket !


追 伸
どなたか、YAMAHA小冊子かレコード屋に配布したポスター持ってる方、いらっしゃいませんかーっ!?
MARK FARNER師匠は何色のどういう仕様のSXを使っていたのか、ご存知の方、ご一報くださいっっっ!

あ。終わろうと思ったら、2コ。大事な事忘れてました。

其の一
弾きまくってみたら、Born To Dieのボーナストラックのスタジオライヴ(リハ)2曲の、そのまんまのアノ痩せた音(失礼!)が、出ちゃいました。
テコトは、2PUだったのカモしれません。
「そぉうか。SXのニュアンスに近づけるためにフロントとリアの組み合わせがしたくて、ストラトにミニスイッチ×3の改造をほどこしたのかあ!」などと妄想は止まりません。
SXの音は好みの分かれるトコですが、すんごい弾き易いシッカリ作られたギターです。すごく歌うギター。グルーヴィーなリフがどんどん出てくる。これは惚れますよ。
ボディが“寄せ木”造りで、サイドから見るとパッチワークみたいです。でも表裏に5ミリ位の厚さのワンピース化粧板が貼ってあるので、一見ワンピースボディです。アッタマいい〜。
この作り方はGreco ME-700も同じです。当時の日本に太い木は生えてなかったか!?
で。弾いてるウチに、本編をストラトで全部録り直した理由がなぁんとなく。。。やっぱストラトのサウンドはクリオリティ高いし。。。そおいえば「戦争をやめよう」のFoot Stonpin'Musicリハテイクがメッセンジャーなのに本編は全曲SGで録り直してますので、「アルバムとは、途中でギターを持ち替えるべからず。ライヴもしかり。」というのが師匠のスタイルなんだな。うんうん。などと。

其の二
なーんで、こおんなにも、この“迷宮”の謎に執着して、“探求”し続けたのか、私には明確な“理由と使命”があったのです。
それは前述のBorn To Die デジタルリマスターに収録されている、ボーナストラックの中にあります。
明らかに、YAMAHA SX で弾いている(断言!)、12曲めGenevieveのスタジオライヴをもう一度聞き返してください。開始00:36秒。のトコです。

イントロリフを弾きながらMARK師匠がしゃべっています。

「 英司、英司、探求(しろ)、迷宮(を!) 」

私には、「しろ」 も 「を!」 も聞こえます。  GFRクレEiji(クレイジー)


 

で。YAMAHAの続き。です。
上記のSX説を公開してから1年経ちますが、その間、「 英司、英司、探求(しろ)、迷宮(を!) 」 は、「easy, easy, thank you, make you」 (リフはこう。簡単だろ。そうそう。あとはテキトーに。) って言ってるんで、お前の耳は妄想に取り憑かれている!と、多くの温かい励ましのおたよりを頂きました。
フン。ならば。新説。(笑)
こんなの作ってみました。

Flight of the Phenix SG

で。ここに至るには、これまた怒涛の経緯がありまして。
82年来日時のインタビューでは「ヤマハSGも持っている。」と申されているものの、検証してみると、どうもSGではなく“SX”のプロトタイプではなかろーか。という結論に達したものの、一応はSGも押えておかねばならぬかなぁ。。。などと酔狂な考えを悶々と抱えたまま26年が経ち。
で、つい先日、とある一本の強烈なギターに接する機会に恵まれたのです。

それはコレ。YAMAHA SFX Phenix。

日本のロック史上、あまりにも有名な“あの”ギターです。なんと、本物です。ご本人の御使用された実物です。 

80年代に活躍したこのギターは現在、当サイトで驚愕のヴィンテージ・キーボード・コレクションを披露してくださり、GFRトリビュートバンド活動を応援してくださっている暴走機関士キーボーディスト、アツミレイグフロスト氏が譲り受け所有しています。

そのギターをご縁あってお預りする機会に恵まれ、その造りの素晴らしさとカッチョよさにインスパイアされて作っちゃったのが、このFlight of the Phenix SG なワケです。

並べて見てみましょう。

 

 

 

Coo!どっちもカッチョいい〜。
実は先日。昔からずっと「そうにチガイナイ」と思ってたことを、この素晴らしいSFX PhenixをYAMAHAにオーダーされた元オーナーご本人に直接伺う事ができたのです。
「このカッコ良いデザインの元ネタは、グランド・ファンクの「フェニックス」ですよねっ。ねっ。ねっ。ねっ?」って。(←インタビュアー、あほです) で。そしたら、ナ・ナ・ナント!
「えっ、知らなかった。」と、あっさり。(爆)
伺ったお話によると、当時愛用のSFモデル特注ギター(アレですよ。アレ)に続き、当時は特注となる24フレット仕様のSGを製作する際に手渡したラフ・スケッチのイメージイラストと、GFRのPhenixジャケが偶然にも似ていた(と、たった今知った)そうで、「今度、そのジャケット見せてね」とおっしゃってくださったので、ならば、SGに貼り付けて御見せセネバなるまいっ。と。(←病)
が、考えてみたらヤマハSG持ってない。。。Phenix仕様 トナルト、ベースとするには赤いSGが欲しいな。。。などと悶々と。。。すること、たったの2日。(爆)
翌々日、たまたま偶然久しぶりにお会いした当サイト常連暴走機関士のKogureさんが、「GFRには関係ないけど、こんなの手に入ったよ」と見せてクレタのが、なんと赤いSGだったのです。

Coo!神様、ありがとう。と、その、見せてクレタ赤いSGを、ムフ。「GFRに関係ないなら、関係あるように、ボクが責任持って、もにょもにょ(←小声)しますので、おまかせください!」と。で。“DASH” (奪取?)して帰宅。

で。このSGとの出会いエピソードが、いつもよーに、作り話のような実話なモンで、これはカッチョいいギターになっちゃう運命にチガイナイ。と、根拠不明な自信に満ち溢れ、早速、赤いSGに「火の鳥」を仮・貼り付けしてみたところ、ここで大問題が発生!
なぁんと。背景が赤いと、中華っぽい。(笑) 
Phenixっていうより、「炎之鶏」って、カンジ。GRAND FUNK とかローマ字が似合わない。意味も無く「歓迎新春」とか漢字で描きたくなる衝動に駆られ。
そういえば黒にゴールドの Phenix SFX も仏壇っぽいといえば仏壇っぽいし、この際、2本並べて「日中友好」という極東アジア規模の壮大なテーマにしようか。オリンピック・イヤーだしな。などとすっかり4000年の歴史に飲み込まれ。(この時点で完全に当初のコンセプトを忘れてまして)

 

それだったら「焼鳥」じゃなくても「老虎」とか「大熊猫(パンダ)」のほうがキマってんぢゃなかろうか。と。
でもそうなると背景は「竹」だな。「竹林」でなければ“風情”が出ない。ようし、竹にすっか。ぢゃ、なんで赤をチョイスしちゃったんだーっ。チクショー!などとひとりで悶絶してたら、気付いた。
ん?そこまでやるなら、赤を Phenix の「炎」にすりゃいーじゃん。と。(正気帰還)
もう少しで「竹林の親子パンダ」にしそうだった。危ね。 
なんで風情とか考えてたんだ?そーゆー歳なんだろか。
カクシテ、之の様に、ファイヤートップになったワケですが、この時点で、そこいらのツルリとしたゴールドトップよりもカッチョ良すぎる。

 

 

で、完成した画は、このトーリ。(←出たっ。オヤジ)

  MARK Mod メッセンジャーモウナゲマセンジャー のリフィニッシュは、ペンキでチョチョイのチョイだったんですが、このFlight of the Phenix SGは、ほんとうにたいっへんでした。
で、メッセンジャーより手間がかかったぶん、メッセンジャーよりカッチョよくなってしまいました。(爆)
ファイヤートップの上に後から火の鳥を貼り付け、たっぷりクリアを吹きましたので、火の鳥が凹凸に浮き上がっていて、まるで七宝焼きみたいな仕上がりです。こんなカンジ。

 

 

  お預かりした黒いSFX Phenix の金色鳥も、これと同じように凹凸に浮き上がっていたので、参考にしたワケです。
う〜ん、ホレボレするデキ。。。。うっトリ。(あ、またやっちゃった)

このギターは、「このトーリ、似てますでしょ。」と個人的に言いたかったが為に製作したワケですが、「あいつ、ばっかだなぁ〜」と、別の方向に飛び立ってしまったような。。。

MARK尊師がYAMAHA SGをご使用されたと思われる音源や証言は今のところ発掘に至っておりませんので、このFlight of the Phenix SGは、単にグランドファンクというバンドのレコードジャケット・デザインがイカにカッチョいいか。ということを力説したいが為。。。Kogureさん、スミマセンっ。(爆)

ちなみに、このSGを作るキッカケを与えてくださった
YAMAHA Phenix SFX を駆使した超絶プレイ
最高の音源はこちらでGETできます。

http://bowwow-army.jp/discography/bowwow/album/

GFRしか聴かないボクが、訳有ってロックから離れていた80年代中期に、唯一、こっそり車の中で愛聴していたのは 『 V 』だったのです。
唯一愛聴していた。というのは実話なんです。それがまさかこんな“出会い”に恵まれるなんて、20年前には想像もしてませんでした。
この暴走機関車は、ほんとうに素敵な出会いがいっぱいで、いつもつも大々々感謝なのです。

Special Thanks,
風林火山 レイ・ママラルディ & キョージ・ウェスト. 
( ex; VOW WOW )

http://atumic-rooster.org/maniacs/mountain/

あっ。そおいえば、
上のほうに出てくるトミーボーリンの特注SX (←1年前の執筆ですよ!)の、現在のオーナーって!

こーゆーオチかっ。自分でびっくり。

これが全部が偶然だとしたら。。。やっぱりロックの神様って最高です!


- 追 記 -

ナント。この記事を読んでくださったkyoji さんに快諾頂いて、夢のようなシーンに出会う事ができました。
御覧ください。日本最強のハードロックバンドVOWWOW と アメリカンロック最強Grand Funk の、夢のコラボレーションが実現しました。
しかも。なんと本邦初公開となるAtsumi さんのショルダーキーボードを加えた、奇蹟のPhenix仕様3ショットです!

んっ。表現がおかしい。
どう見ても、VOWWOWファンの方々(ボクも)が狂喜する光景の中に、黄色い焼鳥が割り込んでいます。(笑)
ボクには聞こえます。
「なんだよ。この焼き鳥ギター。ジャマぢゃん。しかもこの位置じゃ画像トリミングできねーぢゃん。」
すみませんっ。いちおうグランドファンクのファンサイトなんですっ。(爆)

でもでもでも、ほんとうに泣きそうになるくらい、凄いオーラを発する歴史的な楽器と御一緒させてもらえて、Kyoji さんAtsumi さんと御一緒させて頂けて大感謝でした。

で。で。

この夢のような場面で、すごいドキドキしながらギターにサインをお願いしたところ、これも快諾してくださって、ペンとギターを Kyoji さんにお渡しした次の瞬間。なあんと。事件は起っちゃいました。
この焼き鳥ギター。書くトコが無いんです。(爆)
いやはや、爆汗、焦りまくりました。
で。このように。

焼き鳥トップ仕様、日本最強ハードック仕様バックとなりました。
しかもこのシーンの実現した場所が、リハーサルスタジオだったので、なななんとKyojiさん、この焼き鳥ギターで、VOWWOWの名曲を次から次へと弾いてくださって、そこにバンドの皆さんも加わって、もう、「ちょっと弾いた」どころか、ミニライヴのごとく演奏してくださったのです!
観客は、ボクひとりです。
泣きそうでした。
いつもこの暴走機関車の上で、ロックの神様に感謝しまくっているのですが、この日も。またも。
ボクは、ほんとうに、なんて御礼を言えばいいのか言葉を失って。
このPhenix SG は、只のギターなんですが、ボクを乗せて、この暴走機関車が、どんなに素晴らしいかを上空から見せてくれました。
Kyoji さんと、Atsumi さんに、強烈なエネルギーと素敵な優しさをたくさん注入して頂いて。

ほんとうにありがとうございました。

また遊んでください!

 

- 追加情報! -

2012年秋、探し求めていた資料が遂に発掘されました!!
衝撃の写真をご覧ください!

これは、ヤマハが楽器店などで配布していた小冊子「Tune Up」に掲載されていた写真です。

これがそのTune Up。

  

かつて、未確認情報ながら、「ヤマハ小冊子でマーク尊師がヤマハのギターを抱える写真を見た!」という話を耳にして以来、必死に探した経緯(だんだん逸れて、Phoenix SGに至る)は、これまでに語りつくしてきましたが、遂に発掘された写真は、ぬわんと!

Phoenix にペイントする前の、赤いSGだったという!(笑)

  

赤いまんまにしとけばよかったー!(爆笑)

で。

これまで語ってきたもうひとつの仮説、「SX使用説」 については、目撃された尊師がSXを抱えるポスターが発掘されない限り、マークファーナー所有説の真偽は確かめようがありませんので、とりあえず今回の出来事から学習して(笑) このまま塗り替えたり手放したりせずに置いておきましょう。

なぜならば、SX所有説を覆すには、今回発掘されたTune Upの写真だけでは状況証拠が足りないのです。
前述にてボクがこだわったアルバム「BORN TO DIE」の ボーナストラック「Genevieve」のアウトテイクで聴ける「YAMAHAっぽいシングルサウンド」の正体が、この赤いSGの可能性は低いと思うからなのです。
後にSGの必殺技となるハムバッキングPUをコイルタップする“YAMAHA バイサウンド・システム”が‘75年当時にすでに搭載されていたとは考えにくいし、その後ナチュラルのストラトキャスターに持ち帰る動機としても赤いSGでは説得力が足りないのです。

で。引き続き、

「その噂のポスターなら俺が持ってるぜ。」 とか、
「この赤いSGの配線をしたのは私です。コイルタップについては・・・」 とか、
「この丸ポジの赤いSG(恐らく特注品)なら、実は私が持ってます!」 とか、
歴史を揺るがす情報を持っているという方を、募集し続けます!(笑)

どしどし御応募くださいっ!

今回の貴重な資料「Tune Up」を発掘してくださった、提供してくださったugzone さん、
資料の発掘に尽力してくださった brother Sat さん、

ほんとうにありがとうございました!

 

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